市大生のみなさんこんにちは、ホリーです。旅はついに西ヨーロッパまで差し掛かりました。物価が高い国ばかりなので、毎日けちけちと生活をしています(笑)。
この記事は、掘井祐貴さん (商学部2007年入学) から寄稿していただきました。
彼は2011年10月1日から翌年1月31日まで、123日間かけて世界一周の旅に出ています。
全6回の連載を通して、日本では味わえない彼の海外見聞録を皆さまにお届けします。過去の記事一覧
第1回 – 連載開始にあたって
第2回 – 東南アジア紀行
第3回 – 東ヨーロッパ紀行
第4回 – 西ヨーロッパ紀行
第5回 – アメリカ大陸編
第6回 – 世界一周を終えて~
ドイツがオススメ!!
ドイツのミュンヘンでは、現地でインターンシップをされている大学院生にお会いし、パーティーに呼んでいただいたり、観光案内をしてもらったりしました。彼とはツイッター上で知り合ったのですが、このようにソーシャルメディアを利用して旅路で人に会うのは、今風の旅の仕方だと思います(笑)。また、別ルートでヨーロッパに来ていたゼミの友達二人にも再会し、本当に充実した一週間でした。
僕自身がとても楽しんだということも理由の一つですが、海外旅行先としてドイツを強くオススメします。一般的にはフランスやイタリアのほうが商業化されて華やかなイメージですが、僕はドイツのほうが断然好きです。その理由は、「現地人が本気で楽しんでいるところに、観光客が自然と入っていける雰囲気がある」からです。
フランスやイタリアには超ワールドクラス級有名建築物・芸術品が存在しますが、自分は観光客、つまりよそ者だと感じることが多いです。一方ドイツは、オクトーバーフェスト (※2) やクリスマスマーケット (※3) など、現地人が本気で楽しんでいるところに観光客が入っていけるイベントが存在します。現地人と観光客が一緒にワイワイできる空気を有しているのがドイツです。
ビールを飲んで騒ぐことや、クリスマスに買い物することは、(イスラム圏を除いて) 世界中の人々が楽しむことができると思います。そのようなイベントがない時期でもドイツ人は朝からビールを飲んでいるので、こちらもビール片手に近づけば、きっと仲良くなれること間違いないです!
※2.ミュンヘンで毎年10月に催される、世界最大のビール祭り。600万人もの人々が参加する。
※3.クリスマスの一ヶ月ほど前から、ドイツやオーストリアの各都市で開かれるお祭り。華やかなライトアップの元、ホットワインや軽食の屋台が立ち並ぶ。
写真=クリスマスマーケットのソーセージ屋台 (筆者写す)
世界一人気の料理
イタリア料理は世界で最も美味しいと称されます。イタリアに旅行した人たちは、口を揃えて、「イタリアでは胃袋に入るだけ食事をしたほうがいい」と言います。
本当にそこまで美味しいのかよ、と思いながら、街角の小さなピザ屋に入りました。1ピザ5ユーロ (約500円)。日本人の感覚では破格の安さなので、それほど期待せずにピザを口に運びました。「(゚д゚)ウ-(゚Д゚)マ-(゚A゚)イ-!!!ヽ(゚∀゚)ノ」びっくりするほどの美味しさでした。普段冷静な僕が顔文字を使ってしまうくらいの美味しさです。チーズのとろけ具合も、トマトソースの味も、生地のパリパリさも完璧でした。ピザには大満足。
そしてイタリアといえばパスタですよね。1週間の滞在で、ぺペロンチーニ、カルボナーラ、アラビアータ、ペスカトーレと手当たり次第に食べつくしました。パスタはピザに比べて若干値が張りますが、どれも普通に美味しかったです。日本のパスタよりは、シンプルで素朴な味付けだと感じました。
とはいえ僕が本当に感動したのは街角のピザ屋で食べたピザです。このピザは、本当にコストパフォーマンス最強でした!!
写真=((゚д゚)ウ-(゚Д゚)マ-(゚A゚)イ-!!!ピザ)(筆者写す)
バルセロナvsマドリード
バルセロナにはちょうど週末に滞在しました。そして土曜日の夜、サッカースペインリーグの、バルセロナFC対レアル・マドリードの試合 (通称:クラシコ) があったのです!これらは、リーグ内で毎年1位2位を争う名門クラブです。両クラブは、絶対に負けられないライバル関係にあります (阪神と巨人を想像してください)。
僕たちバルセロナ組はアウェーの試合なので、宿のTVで鑑賞。他の宿泊客や、宿の従業員たちと一緒にサングリア (スペイン名物のお酒) を飲みながら応援しました。開始数十秒で1点を決められたときは、スペイン人たちの顔が文字通り真っ青になっていましたが(笑)、試合が進むにつれて逆転し、結果的には3対1の快勝でした!街の雰囲気を味わおうと、僕たちは夜のバルセロナに繰り出しました。メインストリートはものすごい人の数で、歌って踊ってのお祭り騒ぎでした。アウェーとはいえ、ものすごい盛り上がりで、とても楽しそうでした。
スペインでは一つのチームを応援するというより、1つの都市にある全てのスポーツを応援する雰囲気があるそうです。事実、バルセロナ快勝の翌日は、市民がメッシ (バルセロナFCのエース選手) のユニフォームを着て、地元ハンドボールチームの応援に行っていました。「1つのスポーツのサポーター」というより、「1つの都市のサポーター」という雰囲気なので、週末は街全体が盛り上がるようです。
写真=バルサ快勝後に盛り上がる街 (筆者写す)
「偶然性」が旅の魅力
手続きを全て代行してもらい、決まった場所に、決まった時間に向かうのはとても安全です。一般的な団体旅行は、いわば時間のロスやトラブルが起こらないようにお金を払っているようなものです。確実に見たかったものを見ることができ、食べたかったものを食べることができるので楽しいですが、「偶然」何かが起こることは少ないと思います。
一方、1人で旅をしていると、ユースホステルで他の旅人に「偶然」出会うことや、街を歩いていて素敵な雰囲気のレストランを「偶然」見つけることが多々あり、それが旅をすることの一つの魅力なのです。もちろん時間のロスやトラブルはよく起こりますが、それらを差し引いても、予想できないことが起こったときのワクワク感のほうが大きいです。
自分の国の歴史や文化、政治のことを本気で伝えようとしてくれる、街で出会った現地人とのひととき。1時間後には忘れてしまいそうなくだらない話を、酒を交わしながら語り合った他の旅人とのひととき。時間にしばられず、1人で気ままに旅をしているからこそ起こりえた偶然の出会いばかりです。
もし時間に余裕があれば、細かい計画を立てすぎず、気ままに異国の地をフラフラするような旅をしてみてはどうでしょうか。旅で起こる偶然の出来事は、一生忘れられない思い出になるはずです。
現在、ポルトガルのリスボンまで来ています。この後、カナダのトロントへと一気に飛びます!2年前に留学していた所なのでワクワクしていますが、体感気温-30度の極寒地獄です(笑)。
次回は、アメリカ大陸編です。良いお年を!
文責
掘井祐貴さん (商学部2007年入学)
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