皆さんはアイドルライブに行ったことがあるだろうか。太陽のように眩しいスポットライトに当てられたアイドル達が歌い、踊り、ファンが必死に応援する会場の一体感を味わったことはあるだろうか。そんなアイドル達に憧れ、ステージで輝かんとする女子大生を主役とした大会がある。
昨年12月19日、GORILLA HALL OSAKAで大学対抗女子大生アイドルコピーダンス日本一決定戦「UNIDOL 2023-24 Winter」の 関西予選が行われた。出場者達は本大会のために学業の傍ら練習を重ね、ハイレベルな舞台を演出した。その熱狂の様子をお届けする。
出場した全17チームの集合写真=UNIDOL関西実行委員会提供
~UNIDOLとは~
UNIDOLは「UNIversity iDOL」に由来し、「普通の女子大生が一夜限りのアイドルとしてステージに立つ」というコンセプトの下で開催されるコピーダンス大会だ。全国73組の出場チームが15枠の決勝進出枠を懸け、ダンスやパフォーマンスなどさまざまな項目で競い合う。21回目となる今大会は関西、関東、九州、東海、北海道の五つの地域で予選が行われた。予選を通過した15チームは2月13日に横浜で開催される決勝戦に出場することができる。
~会場の雰囲気~
関西予選には関西の大学から計17チームが出場。各チーム7分30秒間で3曲ほどのセットリストに合わせて衣装や映像の切り替えなどが行われた。PVでは、メンバーの練習風景や日常の交流などが映し出され、彼女達が大会に向けてどのような喜怒哀楽を感じてきたのかを追体験するような気分を味わえた。演出の中には、サイリウムの色をオレンジや紫などに変更するよう観客に伝えることで、各チームのイメージカラーで会場を染めようとするチームもいて、独自に魅力的な演出を施そうと工夫する姿勢が見られた。また、推しを目前にしたファンの情熱は凄まじく、ひとりでにオタ芸を披露して仲間や出場者を鼓舞したり、投票集計の際、ある出場者への求婚のメッセージを残すなど、普通の女子大学生に対するアプローチとは思えないほど勢いの激しいファンも観覧していた。
~チームの雰囲気~
メンバー構成は12人や11人など多数のチームや5人〜9人ほどのチームもいたが、今年は1人〜4人程度の少数チームが多く出場していた。例えば、「Milky Way」(神戸大学)は出演メンバーが1人の出場チームだが、演出のクオリティは非常に高く、「ちはやふる」(神薙ラビッツ)や「北川謙二」(NMB48)などを披露した。本学からはにゃん恋が出場。ネコのテーマに沿ったミライバルダンス(WASUTA)などが選曲され、PVや衣装の切り替えが気まぐれなネコのように多彩だった。
~ゲスト・結果発表~
全チーム終演後には、スペシャルゲストとして「Luce Twinkle Wink☆」が登場。写真撮影や観客へのリアクションなどのファンサービスや持ち曲のパフォーマンスを披露し、一気に会場を沸かせた。最後に結果発表が行われ、司会による巧みな緊張感の演出の後、「やっぱりまかろん。」(同志社大学)と「星空パレット」(関西学院大学)が決勝戦への切符を手にしたことが明かされた。
「やっぱりまかろん。」(同志社大学)の集合写真=UNIDOL関西実行委員会提供
「星空パレット」(関西学院大学)の集合写真=UNIDOL関西実行委員会提供
~UNIDOL関西実行委員会の想い~
普通の大学生がアイドルのように輝けるステージを提供してきたUNIDOLは、今年度で11年目だ。そんなUNIDOLの運営に尽力してきたUNIDOL実行委員会は、全国の大学生によって構成されている。UNIDOL関西実行委員の田村美波さんは、「観客、出場者、実行委員全員の協力があってこそのUNIDOL。特に、参加者の中には上級生も含まれており、彼女達にとっての最後の大会でもあるということを意識して、実行委員会一同、懸命に活動していきたいと思います。今後とも、出場者の皆様には心置きなくパフォーマンスを披露していただきたいですし、観客の皆様には彼女達の勇姿を応援し会場を盛り上げていただきたいです。」と大会に関わる人達への感謝を示した。また、「コロナ禍という試練を乗り越えたUNIDOLは伝統として受け継がれていく価値があると私は思っています。これから20~30年先でも続けていけるよう後輩達へバトンタッチしたいです。何度も開催されるように出場チームや各種メディアへの呼びかけや宣伝などの広報活動に注力しつつ、後進育成にも励んでいきたいと思います。」と後輩へのメッセージを兼ね、今後の目標についても語った。
文責
坂元俊介(Hijicho)
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