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寄稿連載 ◇ ホリーの123日間世界一周紀行 (第2回) ~東南アジア紀行~


市大生のみなさんこんにちは、ホリーです!いよいよ世界一周が始まりました。旅立ってから1ヶ月近くが経ちますが、まだまだ刺激の多い毎日を過ごしています。

この記事は、掘井祐貴さん (商学部2007年入学) から寄稿していただきました。
彼は2011年10月1日から翌年1月31日まで、123日間かけて世界一周の旅に出ています。
全6回の連載を通して、日本では味わえない彼の海外見聞録を皆さまにお届けします。

過去の記事一覧
第1回 – 連載開始にあたって
第2回 – 東南アジア紀行
第3回 – 東ヨーロッパ紀行
第4回 – 西ヨーロッパ紀行
第5回 – アメリカ大陸編
第6回 – 世界一周を終えて~

10バーツで買える笑顔

さてさて、最初の渡航地はタイのバンコクです。バンコクに着いたのは10月1日の夕方ごろ。バックパッカーの聖地、カオサンロードという場所になんとか到着し、宿を確保しました。しかし、初日から風邪を引いてしまってあまり観光はできず (笑)、その分ホステルの周りの屋台や露天を回って時間を過ごしました。

その中でも印象的な出来事を一つ紹介します。ある露天でTシャツを買おうとしたときです。お店の女の人は「180バーツ」と言ってきますが、ここの人たちは旅行者に高い値段をふっかけてくるので、「100バーツ!」と値下げ交渉をします。すると彼女は、「は?ふざけんな、帰れ帰れ」という目で見てきます。しかし、立ち去ろうとすると「170バーツでどう!?」と言われます。それでも無視すると呼び止められ、他の客には見えないように160と表示された電卓を見せられます。まだまだ高いので再び歩き出すと、「150!140!」と大声で叫んできます。一度電卓で他の客に数字を隠したのは何のためだよ、と思うとおもしろくなって笑ってしまいました。再度近づいて「130バーツ!」と言うと、彼女は渋々納得した顔で「OK」と言いました。130バーツ丁度が財布になかったので(札は20バーツ単位)、140バーツ差し出すと、彼女は10バーツのコインを返そうとします。「釣りはいらないよ」と言うと、それまで険悪な顔をしていた彼女の顔からついに笑みがこぼれました。たった10バーツで買える笑顔、安いと思いませんか?

1バーツ=約2.5円 (2011年10月のレート)


写真=露天では様々な品物が売られています (筆者写す)

旅は道連れ、アンコールワット

バンコクからバスに揺られること10時間、アンコールワット観光の拠点となる、カンボジアのシェムリアップにやってきました。ここからは、バスで乗り合わせたオーストリア人、オランダ人、イギリス人、フランス人、アメリカ人と行動を共にすることになりました。フレンドリーなアメリカ人、紳士的なイギリス人、大麻中毒のオランダ人 (笑) と、みんなばっちりとステレオタイプにはまっていておもしろかったです。特に大麻中毒のオランダ人がイカれてました。バンコクでは、屋台で売っているバッタやトンボを食べていたそうで、シェムリアップで夕食に行った際も「犬の肉が食べたい」とずっと言っていました (笑)。そんな人と三日間も二人きりで同じ部屋に泊まるのは、はらはらどきどきでした。

さてさて肝心のアンコールワットですが、素晴らしかったです!特に写真でよく見る一番大きな遺跡は圧巻の存在感でした。ただ、似たような遺跡が多いので後半は若干ダレてきましたが… (笑)。アンコールワットは超巨大で、全部の遺跡を見て回るのは不可能に思えます。効率よく回るには現地のツアーなどを利用するのも手だと思います。また、曇りだったので見れませんでしたが、アンコールワットの朝日は絶景だそうです。機会のある方は是非!


写真=夕日でオレンジになるアンコールワット (筆者写す)

喧騒と静寂のベトナム

またまたバスを乗り継ぎベトナムにやってきました。ベトナムでは、南部の中心地ホーチミンから、中部の都市ホイアンを経由し、北部の中心地ハノイまでバスで移動しました。インフラが整っていないため非常に時間がかかりましたが、途中の主要都市で下車可能だったのは非常に良かったです。

ベトナムで感じたことは、都市によって雰囲気がかなり違うということです。商業の中心地ホーチミンは、あり得ないくらいの数のバイクが道路を行き交い、交通ルール無視、クラクション鳴らしっぱなしの騒々しさです。一緒にいた日本人の友人は、バイクにぶつかりました (大事には至りませんでしたが)。客引きのしつこさも異常で、断っても断っても人力車やバイクタクシーのおっちゃんがついてきます。一方、政治都市ハノイは大都市といえど、どこか落ち着いた雰囲気で、ホーチミンほどのうるささはありません。道路沿いに大量に植えられた並木や、かつての占領国フランスの影響を受けた建物が多く、おしゃれな雰囲気に満ちています。そして古都市ホイアンは、昔のままの建物が残されており、古い町並みが世界遺産に登録されています。観光客こそ多いものの、ホーチミンやハノイとは比較にならないほど落ち着いています。簡単に分けると、ハノイ→東京、ホーチミン→大阪、ホイアン→京都、といった感じでしょうか…ちょっと強引ですが (笑)。

同じ国の中でも都市ごとに違った雰囲気を有しているというのは、旅をしていてとても興味が惹かれます。特にベトナムという国は、都市によっては歴史上フランスや中国の影響を大きく受けていて、そういう知識を持って各都市を回ると、また違った風景が見えてきます。


写真=ホーチミンのバイクの交通量は異常 (筆者写す)

東南アジアの魅力は「人」

東南アジア三カ国を回って言えることは、この地域の魅力は「人」だということです。北米やヨーロッパにも行ったことがありますが、それら先進国の魅力は建物や自然などで、全てが整然としています。対して東南アジアは、特筆するほど有名な観光地は少ないですが、街中での現地人とのやりとりや、日常の喧騒が見ていて楽しいです。そこには常に人との関わりがあり、値段の交渉など、先進国ではできないような経験ができます。

東南アジアには、概してバックパッカーを引きつける魅力があると感じました。ぼったくられる可能性が高いのでバックパッカー同士が仲良くなろうとする引力が強くなりますし、物価の低さもお金のない大学生には魅力的に映ります。僕は三カ国しか回っていませんが、それぞれの国毎に特色があり、是非他のアジアの国にも行きたいと思っています。日常のごちゃごちゃ感が織り成す「人」の魅力…バックパッカーデビューをしたいと考えている人には、東南アジアをおすすめします。

これからインドに飛び、その後はトルコからポルトガルまでの陸路横断です。次回は東ヨーロッパ紀行です。それではまた来月!

文責

掘井祐貴さん (商学部2007年入学)

筆者の個人サイト

ブログ「Stuff i Like ~Around The World~」
(http://torontooo.exblog.jp/)
Twitter「@Yuki_Holy」
(http://twitter.com/#!/Yuki_Holy)

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