Hijichoでは、6月上旬に市大杉本キャンパス内で市大の学生 (学部生・院生)100人を対象にネットの利用に関するアンケートを行った。その中の「学内のインターネット環境についてどう感じていますか?」という質問に対し「満足」「どちらかというと満足」と答えた人が合わせて64人、「不満」「どちらかというと不満」と答えた人が合わせて26人と、市大の学生は現状の市大のインターネット環境に比較的満足しているように思える (無回答10人)。しかし、そのアンケートに書かれた意見から、学生たちのある隠れた不満が見えてきた。
利用しやすい無線LAN環境が求められている
前述の学内のネット環境についての満足度を問う質問には、回答の「理由」を記入する欄がある。そこに記入された学内のネット環境に関する不満の理由や要望のうち、無線環境を求めるものが30%、接続可能な場所が少ないという趣旨のものが25%、繋がりにくさ・速度に関する不満が25%、パソコン自体の利用しづらさに関するものが20%だった。つまり「もっと気軽にいろんな場所からネットに繋げられれば…」「キャンパス内に無線LANの環境があれば…」といった要望が多いのだ。
市大のどこにいけばネットにつながるのか
実は、市大の中にも無線LAN環境がある場所は存在する。たとえば、大学生協の北食堂と南食堂では無線LANが利用できる。インターネットプロバイダーの生協インターネットによる生協スポットというサービスだが、学生ならば生協インターネットと契約すれば利用できるようになる。また、学情1Fの自由学習コーナー・談話ビジュアルコーナーにも無線LAN環境がある。NTT西日本のフレッツ・スポット、NTTドコモのMzoneという公衆無線LANサービスによるものだ。ただし、これらの無線LANのサービスは、結局いずれもそれぞれのサービス主と契約しなければいけないことに注意しなければいけない。現在、市大杉本キャンパス内では、市大生が無条件で利用出来る無線LANの環境はないのだ。(下線部7/9加筆)
他大学の無線LAN環境は
他大学ではどうなのだろうか。たとえば首都大学東京を例にとって考えてみよう。同大は市大と同程度の規模の公立大学であるが、学内の多くの建物で無線LANを利用できる。大阪の公立校として市大とよく比較される大阪府立大学でも、やはり無線LANは導入されている。横浜市立大学や北九州市立大学など、多くの市立大学でも導入されている。以上のような各大学で無線LANが導入されている。「公立大学は私立や国立とは違うから…」「無線LANではセキュリティが…」といった言い訳が通用しないことは明らかだろう。
市大の取り組みについて
実は市大も何の取り組みも行っていないわけではない。市大の中でも一部、阿倍野キャンパスや一部の大学院などでは、無線LANが導入されている。いずれ、キャンパスのどこにいても無線でネットに接続できるように環境が整えられることは必然だ。しかし、その「いずれ」はいつになるのか。早い実現を期待して、学生はニーズをはっきり示し続けていくことが大切だ。
文責
三谷良介 (Hijicho)
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>無線LANは確かに完備されてますが、学生は利用できない
一応図書館内スペースなら大丈夫&図書館貸出PCならどこでも利用可なんだよな……
>>大阪の公立校として市大とよく比較される大阪府立大学でも、やはり無線LANは導入されている。
無線LANは確かに完備されてますが、学生は利用できないです。
結局、ないものと変わりありません