自転車登録お済みですか？

　本学杉本キャンパスでは、自転車を通勤通学で利用する教職員や学生は毎年自転車登録をしなければならない。登録証の交付を受け、自転車に貼り付けて初めて使用できるが、実際は自転車登録をせずに自転車を利用している学生が見受けられる。

　以前は学内のいたるところに停められた自転車が通行の妨げになっていたり、建物の入り口にあるスロープが利用できないほど自転車が置かれていたりしていた。自転車登録制度は、その解決策として2011年から開始された。学内の移動のためのみに使用する自転車も登録できる時期もあったが、通学のために自転車を利用している学生が自転車を置くことができないなどの問題が発生した。そのため現在は原則通勤通学のために使用する自転車のみ登録することが可能であると規定されている。登録制によって乗り入れられる自転車の数は制度開始後の7年前と比べて減少している。

自転車登録台数の推移（本学法人運営本部管理課提供の資料より作成）　

　また自転車登録の際は1000円を負担しなければならない。これは駐輪場の自転車整理等を業務委託しているため、自転車整理にかかる経費の利用者負担分となっている。登録証は、制度開始時のものは大学名が描かれていたが、本学の学生を狙った犯罪等に巻き込まれる可能性があることを考慮して、現在のように大学名を明記せず、年度によって色が変更されるデザインのものになった。

左が旧デザインの登録証、右が現在の登録証（本学法人運営本部管理課提供の資料より引用）

　本学法人運営本部管理課によると、自転車整理に年間約200万円から250万円かかっているという。自転車登録の利用者の負担分は最小限に抑えられているため、自転車整理にかかる費用が赤字になる年もあるという。以前は未登録者自転車を減らすために未登録自転車は一部の区画に集積して、チェーンで移動できないよう固定し、持ち主が直接管理課に申し出ない限り返却してもらえなくし、返却時に登録料と引き換えに登録証を直接渡していた。この方法では膨大な時間と人員が必要となるため、現在の対策としては、未登録自転車は学内の各駐輪場の外に移動させておき、定期的にまとめて撤去することが限界だという。管理課の方はルールを守らない一部の利用者と、駐輪場に関する苦情に頭を悩ませている。

　管理課管財担当係長の近藤純一さんは「自転車登録は限られた敷地の中で管理するための必要なものであり、自転車をより利用しやすいように環境整備をするためのものであるので、利用する方は必ず登録してほしい」　と語った。