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自転車利用についてのアンケート結果から見る市大生の声 前編


今年4月よりキャンパス内の自転車の走行が規制されたのを受けて、Hijichoが独自に行った「杉本キャンパス内自転車利用についてのアンケート」から得られた結果・意見から、市大生の生の声を紹介し、それをもとに自転車走行規制問題や休憩時間延長についてどのように感じているのか分析していきたい。

アンケート実施期間 2014年8月11日~10月3日 アンケートはWebサイト上にて行った。
総回答数 326人

①あなたの所属を教えて下さい

所属について

Hijicho の読者層の学生が多いこともあり、回答者 (326人) のうち96%(313人) が学生からの回答であった。学生の中では下回生よりは上回生、理系よりは文系の学生のほうが回答者は多かった。やはり上回生のほうが市大にいる期間が長い分、関心は高いようだ。
※1月に大学側が行ったアンケート (以下大学側アンケート) は回答者413名 (うち学生359人、教職員54人)であった。

②あなたは大学で自転車を利用しますか
利用すると答えた人は回答者の71%、利用しないと答えた人は29%であった。
自転車を利用する学生は市大全体で2000台 (登録されている自転車) なので、市大全体の自転車利用者の割合は25%ほどと推測される。このアンケートの結果を見ると7割近くが自転車を利用している人であるため、やはり自転車利用者のほうが関心が高いことがうかがえる。
※大学側アンケートは回答者のうち利用者が71.2%、非利用者は28.8%であった。

③大学での自転車利用の頻度はどれくらいですか

利用頻度について

利用者うちの約2/3がほぼ毎日、日常的に自転車を利用していることがわかる。

④大学での自転車利用の主な用途は何ですか

利用用途

その他:研究時の昼食、夜食の買い出し・急いでいるとき
自転車の利用者のうち4割弱が通勤・通学用として自転車を使っている。キャンパス内移動の為に自転車を使っている人も24%もいた。様々な用途で自転車が利用されていることがわかる。
※大学側アンケートは通勤通学用が44%、学内移動用が24%であった。

⑤キャンパス内における自転車のマナーについてどう思いますか

マナーについて

悪い・どちらかというと悪いを合わせると36%、悪くない・どちらかというと悪くないは64%の半数強にとどまった。回答者の多くはマナーが悪いとはあまり感じていないようだ。
なお自転車のマナーについて自転車を利用している人としていない人で分類した結果は以下の通りだ。
マナーについて 分類

この結果から見て取れるように、自転車を利用している人より利用していない人のほうがマナーが悪いと感じている人の割合が多いようだ。ただし、自転車利用者のうち約65%、非利用者のうち約60%はマナーが悪くない・どちらかというと悪くないと回答した。
※この質問に対応する大学側アンケートの結果 (問9a:事故の危険性、b:通行の邪魔、c:走行マナー、d:駐輪マナー、e:景観への影響)がマナーが悪いとの否定的意見が多かった (50%~70%) ので比較してみると対照的な結果となった。

⑥キャンパス内の自転車のマナー改善のために何らかの対応は必要だと思いますか

マナー改善についての対応について

何らかの対応が必要・どちらかというと必要が49%、必要でない・どちらかというと必要でないが51%でほぼ半々である。

⑦自転車のマナーを改善し、安心安全のキャンパスを実現するためにはどのような対応をとるべきだと思いますか

対応について

その他:自転車レーンの設置・自転車用の入口と歩行者用の入口の設置・構内における事故の発生状況の告知をより行う・門の前に心理的に一旦停止しないと何かしら走行者に被害が及ぶような仕掛けを作る。
安心安全のキャンパスの実現に向けて回答者が最も必要であると感じていることが「駐輪場の充実」である。大学側が自転車の数と駐輪場の容量を減らすことに苦心していることとは対照的である。他に多かった意見としてはキャンパスに出入りできる門の増設・拡張、危険運転をするものへの注意・厳格な対応、登録されていない自転車への厳格な対応、事故が多発する門付近のみ自転車の走行を禁止する、などがあげられている。多くの人は駐輪場が不足し、キャンパス内に自転車があふれている状況や門の少なさ、狭さなどが「キャンパス内の危険」の根本の原因と考えているようだ。
また、全員一律に規制され、ルールをきちんと守っている者も不利益を被る施策よりも、一部のマナーの悪い学生を規制することを望んでいることがわかる。大学側が計画しているキャンパス内の自転車走行禁止を挙げた人はごく少数であった。
※大学側アンケート (問7:駐輪場の数について) の結果は普通が約半数、少ない・やや少ないが約40%であった。

⑧キャンパス内に乗り入れる自転車を減らすことは、安心安全のキャンパス実現のために必要不可欠だと思いますか

安心安全のキャンパス実現について

多くの回答者が安心安全のキャンパスを実現することに、自転車の数を減らすことはさほど効果的でないと考えているようだ。必要・どちらかというと必要は14%にとどまった。
※大学側アンケート (問8:学内の自転車の数について) の結果は多い・やや多いが60%、普通が36%だった。

⑨その理由を教えてください (一部抜粋)
・自転車を減らせば事故が減るというのは短絡的。手放し運転やスマホを操作しながらの運転をやめさせるのが第一。ちゃんと運転している人まで規制対象にするのはやめるべき。
・そもそもキャンパス内の自転車が危険だと感じたことがないため。それに危険運転を行うものがそういった施策に応じるとは思えないし、乗り入れる台数を減らす施策によって安全になるなど妄言であると言わざるを得ない。
・数が減れば事故も減るだろうが、それはそもそもの利用者が減るから事故が減るのであって、問題解決になっていない。指導で改善できるところは指導で改善すべき。気軽に自転車を使えないというのはあまりに不便。
・自転車がある=安心なキャンパスを作れないのではなく、危険運転をする人がいるからではないか。自転車走行講習を行えば十分意識改善につながる。

・歩行者が以前よりは安心して歩けるようになるから。また、不要な自転車を除くことで景観が良くなると思うから。現在は、壊れた自転車などが放置されていて快適なキャンパスとは思えない。
・本来自転車は通学に使われるべきであり、課外活動のために自転車を大量に駐輪していて通学の人に迷惑をかけているのはおかしい。自転車を減らして通学の人が安全に駐輪できるようにすべき。

⑩4月より実施されているのキャンパス内自転車走行規制を支持しますか

自転車走行規制について

支持しない・どちらかというと支持しないが90%を超え圧倒的であった。多くの学生が今回の施策に何らかの不満を持っているようだ。

⑪その理由を教えてください (一部抜粋)
・自転車よりも歩きスマホをしている学生の方がぶつかりそうになった経験が非常に多い。前を向いて運転する自転車と違い、歩きスマホの方が事故に繋がる可能性は非常に高い。そちらを管理すべきではないのか。
・急に予告されて混乱するだけ。自転車に乗っていない私でも戸惑いを感じた。もうちょっとやり方を考えてからするべき。
・現状、意味をなしていないどころか、規制のために置かれているコーンやバリケードのせいで道幅が狭くなり、徒歩同士でも危険を感じている。キャンパス内の自転車数の削減や押し歩きをするくらいならば、走行向きの徹底など、ほかにやりようがあるだろうと思う。
・学生の意見を無視した規制だから。学生への事前アンケートも十分な数とはいえない。さらに休憩時間の延長も検討するとしているが、それは規制を行う前に検討するべき。
・駐輪場の急激な縮小に相まって、自転車走行まで規制が入ることに不満がある。事前の説明や他の対策の提案など、規制を実行する前にすべきことがあるのではないか。
・通勤通学用の自転車しか認めないのでは、サークルのための移動に不都合が生じる。自分のサークルは大学から自転車で20分ほどのジムまで移動せねばならなく、徒歩では困難である。また、学外に駐輪場を借りるのでは、金銭面で非常に負担になる。その結果サークルが衰退することにもつながりねない。

・学内で自転車を利用しない私は、危険な運転をしている自転車と衝突しそうになったことがある。そういった、一部の危険な自転車をなくすためにはやむ負えない対応である。
・不便ではあるが、なにか言われていると感じるだけで安全に気をつけようと思うようになるから。

⑫今回の自転車走行規制や今検討されている様々な施策やその周知方法についてどう思いますか

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こちらも80%以上の人が支持しない・どちらかというと支持しないという結果なった。今回の施策についての大学側の周知方法にも問題があると感じた人が多いようだ。

⑬その理由を教えてください (一部抜粋)
・休憩時間の延長は、放課後の活動時間を短くしてしまうので反対。周知が一方的。十分とはいえない。帰るのが遅くなり予定が狂う。
・この情報をTwitterという民間企業が運営するSNSを通して知った。 そのような学生も周りには多い。 その時点で広報活動をうまく行っているとは思えない。
・対策としてピントがずれているものが多すぎる。休憩時間延長というのは、それにしたがって課外のサークル・部活動やアルバイトなどの時間が圧迫され、学生のより多彩な活動を妨げるものである。ポータルサイトに掲載するにしても全員の目に付くようにトップページの最上段に文言を設置するなど、もっといいやり方があるように思う。
・自転車の走行規制そのものには賛成だが、事前に行われた意見調査の結果を公表せず、そもそもごく限られた場所と期間でしか調査を行なわなかったのは大変問題だと思う。 学生たちは自転車が規制させたことだけにしか怒りが向いていないようだが、大学側が「学生の意見」を自分たちの都合がいいように解釈したことにもっと危機感を感じるべきではないだろうか。
・周知方法について、突然発表して即実施することに嫌悪感を抱いている。一方的すぎる。

・学生が変わらないため、規則を変えるしか方法がない。
・休憩時間延長するなら自転車の走行の制限はありだと思う。周知方法については、私はたまたまTwitterでこのアンケートを見かけたが、知っている人は少ないと思う。

後編に続く

 


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