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国際交流の一歩を踏み出そう!大阪公立大学のCOIL型教育とは?①


 皆さんは「国際交流」と聞いてどんなイメージを持つだろうか。コロナで機会が減った? 英語が不安? 何だか難しそう?

 大阪公立大学には、ICT(情報通信技術)を駆使して海外学生と協働する「COIL(コイル)」という取り組みがある。COILでは、どのようにしてICTを海外交流に役立てているのだろうか。COIL推進室の先生と活動に参加する学生を取材した。

 今回はCOIL推進室の先生方へのインタビューの前半をお届けする。

☆COIL(コイル)について

 Collaborative Online International Learningの略。ICTを駆使した海外学生とのコミュニケーションを通して、新しい観点や知識とより深い学びを得る教育方法。大阪市立大学では、文部科学省「大学の世界展開力強化事業」の選定事業として取り組まれている(2022年3月時点)。リアルタイムで接続する同期型と、SNSや共有フォルダを利用する非同期型の2つの方法がある。

 

今回お話を伺ったCOIL推進室の先生方 

布施邦子先生 大阪公立大学 国際基幹教育機構 特任講師

ウォレスタッド千鶴子先生 大阪公立大学 国際基幹教育機構 特任講師(在外)

 

 ーーまずはCOIL推進室について教えていただけますか。

【布施先生】

 市大は、2018年度から2022年度まで、文部科学省の「大学の世界展開力強化事業」の採択校になっていて、COIL型教育を推進させるというミッションが与えられているんです。国のお金をいただいて活動するということで、担当部署のCOIL推進室が立ち上げられました。

 私たちのミッションは2つあって、一つはCollaborative Online International Learning(通称COIL)を全学に浸透させること。今は、推進室以外の先生にも声をかけて、それぞれの授業でのCOIL型教育の導入を呼びかけています。COILの授業はオンラインでやるということで、語学以外の授業でも導入が可能です。大阪公立大学も総合大学ですから、できるだけ多くの学部・学科に広めていきたいですね。

 もう一つのミッションは、ソーシャルイノベーターを育成することです。2020年にソーシャル・イノベーション(SI)コースを立ち上げ、そこでもCOILを導入してきました。

 コロナ禍になってから、Zoomやオンデマンドの授業が当たり前になってきています。最近はCOILの認知度も高まっていて嬉しいですね。

COIL型教育のイメージ=COILホームページより

 

☆SIGLOC(シグロック)について

 Socially Innovative Global Classroomの略。短期集中のプログラムで、海外の学生とともに地域における実践的な社会課題解決を学ぶ。2020年の春からは、完全オンラインによるCOIL型教育プログラム「SIGLOC-online」を実施している。

 

 ーーSIGLOCには何か国の人が参加していますか。

【布施先生】

 3月に実施した第10回のSIGLOCには、15の国と地域から41大学の学生が参加しています。コロナ禍以前は渡航を伴った活動をしていましたが、2020年の春に渡米が中止になって…。そこから完全オンラインの 「SIGLOC-online」が始まりました。オンラインなら規模を広げてみようと思い、アジアの大学に募集掲示をしたり、提携大学に案内をしたりするうちに、参加校が増えていきました。

SIGLOC-onlineの活動の様子=COIL推進室Twitterより

 ーー完全オンラインの活動になって、最も変化したことは何ですか。

【布施先生】

 時差に負けないことですね(笑)。COIL推進室の中島義裕先生が「地球グルグル」とおっしゃっていたんですけど、時差があるから自分が寝ている間に他の人が作業することになるんです。今回はブラジルから参加する方もいるので、特にそんな感じです。時差がある中で少しずつ作業のバトンを渡して、私が翌朝起きて見たときには、すでに他の方のコメントが書き込まれています。行き来せずとも協働できる、地球がぐっと狭くなる感じは、オンラインならではだと思います。

 また、語学に不安がある人にとって活動しやすくなったと思います。オンラインでは文字のやり取りが増えるので、考える時間を取ることができますよね。

 

 ーーSIGLOCを運営する上で大切にしていることを教えてください。

【布施先生】 

 「うわあ!」という発見ですね。参加者の感想にもあるのですが、自分たちとは違った考え方があることに気づく人が多いです。

 例えばSIGLOCでは、SDGsのローカルな問題をテーマにしているのですが、ごみの問題を挙げる人、貧困の問題を挙げる人、教育の問題を挙げる人…と様々です。住んでいる地域によって問題の重みが異なるんですよね。ある国でクリアになっている課題が、別の国では現在進行形で問題になっている場合もあります。SIGLOCには、そういったことに「自分で気づける」仕掛けを取り入れています。

【千鶴子先生】

 違いだけではなくて、似ている部分にも気づけますよね。異文化理解となると、どうしても違いばかりに注目してしまうけれど、「同じことが社会問題になっているんだ。」ということにも気づいてもらいたいです。

 

 ーーSIGLOCに参加した学生は、参加前と比べてどのような力が身についたと思いますか。

【布施先生】

 英語に対する敷居の高さはなくなったのかなと思います。先ほどもお話しましたが、とにかく英文を読む機会が多いので(笑)。

 あとは、残りの大学生活でどのように過ごすべきかの示唆を受けたと言う人も多いです。海外からSIGLOCに参加する学生さんはレベルが高くて、ライティングフォーマット一つとっても素晴らしいんです。優秀な学生を見て学んだ経験が、SIGLOC後の目標に繋がるのだと思います。

 

 先生方へのインタビューは次回に続きます!

 

☆現在募集中の活動

ランゲージ・テーブルOMU学生ボランティア
申込期限:2022年4月12日(火)17:00
選考結果通知:2022年4月14日(木)予定
オリエンテーション:4月15日(金)12:25~13:05(Zoom開催/参加必須)

申し込みはこちらから!
ランゲージ・テーブルWebサイト
グローバルな視野を広げていきましょう! | OCU-COIL (osaka-cu.ac.jp)

 
 

文責

赤松みなみ(Hijicho)


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