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おもろい学生おりまっせ!◇第5回 ~休津亭・林侑輝~


第5回目となる今回は、商学部3回生の林侑輝 (はやし ゆうき) さんを取材した。現在、林さんは、キューズモールで学生向けの落語の寄席を実施する「休津亭プロジェクト」の代表を務めている。 (この記事の末部には、彼の手がける最新のイベント情報を掲載した。 ※ イベントは終了しました。) また、林さんは過去 (2012/03/14) にも『地元のあめちゃん文化を発信 市大生×キューズモール』という記事の中に登場している。当時、「何か企画してみたい」「企業の裏方に関わってみたい」と語っていた林侑輝とはどのような学生なのか。最新の彼を探る。

「おもろい学生おりまっせ!」は、大阪市立大学で活動している個性溢れる大学生を取り上げ、紹介していくコーナーである。「大阪市大に存在する興味深い学生の素顔に迫り、大学生どうしの興味・関心を誘発させること」をコンセプトにしている。

ランドセル事件 “気がつけば” 変わり者に!?

―あなたは何者ですか?
「私は何者か」って…いきなり難しいですね(笑)。たぶん「変わり者」なんだとは思います。例えば、だいたいの人は、主従に対するルサンチマンらしきものがあって、反骨精神みたいなものを出すじゃないですか。それなのに最終的には就職活動に流れちゃったりする。僕の場合は本当に最後までそういう流れには交わらない。まわりと違うことをしたいわけではなく、「やっぱり合わせておこう」ってならないだけで、自分のことをしっかりと考えていれば、おのずと自分のスタンスや行動は貫かれるものだと思います。

―昔から自分の考えをしっかりと貫いて行動する人だったのですか?
小学校の高学年の頃、吹奏楽クラブに入れさせられたんですよ。嫌だったので、帰ろうとしたら、止められるんです。ランドセルを押さえられて「帰るなー!!」って。そこで僕はランドセルから肩と腕をスルッと抜かせて、そのまま帰ったんですよ。帰りたいと思ったら本当に帰る。たぶんこれが原点ですね(笑)。

―自分の考えを貫いてますね(笑)。中学校や高校でも同じキャラクターで?
変わり者だねっていうまわりの視線が若干ありましたけど、そんなに意識していたわけではないんです。中学校や高校は大学ほど自由度はないですし、まわりと違うことが、自分のやりたいことというわけでもなかったですね。逆に言えば、自分のやりたいことは、まわりと同じようなことだったということです。考え方が周りとの行動の差に直結してきたのは大学生になってからですが、昔から変わらないのは自分の好きや嫌いという感情の理由に意識が向くことです。昔からオタクですので、好きな作品とかブランドについては好きな理由を並べていろんな人を巻き込む、典型的なエヴァンジェリスト (布教者) でした。

写真 = 林 侑輝さん

写真 = 林 侑輝さん

違う! “気がつけば” それが「就職活動」

―林さんは現在就職活動中ですか?
そろそろですね。気になる会社のエントリーがはじまるので。気になるところがあるから行ってみるという感覚です。僕は、以前から「就活」という呼称ではない、しかし就職活動につながることをひっそりと続けてきたと思っています。

―就職活動をどう捉えていますか?
個人的には、「就活」あるいは「就活の時期」っていう言葉や概念に違和感があるんですよ。「就活」って何なんですかね。3回生の冬頃からパッとはじまって、その単語が飛び交うのがよくわからないです。なぜ「就活」っていうふうにカギカッコに入れちゃうのかと違和感を感じます。 何かやりたいことや、やれることがあるからこそ、会社で働きたいと思うはずなのに、なぜ会社ごとに動機を変えるなんて嘘をつく「常識」があるのか。Wikipediaをコピーペーストして作るレポートと何が違うんですか。会社ありきではなくて、自分ありきで考えるのが自然でしょう。例えば「就活の時期」だから、フェルミ推定の勉強をしたり、「就活の時期」だから、エントリーシートや面接対策をしたりというのはおかしいと思うんです。総当たりで企業をリストアップするのって、企業に失礼だし、できもしない量のタスクを自らに課して自分を追い込んでる気がします。

―どのような就職活動が理想でしょうか?
誰しもが普段から内省しますよね。それをなぜ「就活の時期」に合わせて「自己分析」と言うのか。日頃から自分のことについて考えていれば、わざわざ「就活の時期」に慌てて「対策」をする必要がないでしょう。順番が違うと思います。気がついたら「就活」みたいなことは普段からやっていた、という方が自然だと思います。あとは、面接などで、通り一遍の模範解答をしている人に対して、「そういうことは求めてないよ」と誰かが教えてあげられればいいんですけどね。企業と学生でお互いだまし合いをしているから泥沼なんですよ。もちろんこういう考えは甘いだけなのかもしれません。でも、“真面目に”やっても駄目な時は駄目なら、自分の方法論を信じるのもいいんじゃないかと思います。

“気がつけば” 活用できる資産で溢れている

―大切にしている感情は?
“愛” です。が、ノーコメントで(笑)。それと、お世話になっている人に対して、自分は迷惑をかけていると自覚する気持ちですかね。これがないと、例えば立場による特権に甘んじてしまうと思うんです。人の好意に甘えさせてもらうのなら、その人の好意を意味あるものにする努力が大切だと思います。

―大学での学びとは?
僕は1回生の頃から「あめ村」のような課外活動に参加してきましたが、勉強せず、そっち (課外活動) に偏りすぎることは大人への不誠実だと思うようになりました。だって、「わたしは学生です。能力はないし責任も取れません」と暗に特権を主張しておきながら「経験だけはタダでさせてください」なんて厚かましすぎるでしょう。大学はものすごく勉強ができるところ。教授にすぐ会いにいけますし、会いに行けばちゃんとお世話してくれます。大学にあるものを最大限有効活用しようということです。もちろんその際は、相手も時間を割いてくれているわけなので、迷惑をかけてるなという気持ちも忘れてはいけません。昔の僕が想像していたよりも、大人の方は世話を焼いてくれます。そして、相手の求めている水準に達していないことに歯痒さを感じたり、所詮自分はこの程度かと内省しながら、学びを得ていくのだと思います。

―市大生 (特に後輩にあたる1,2回生) に一言!
量でも質でも、人一倍できることを見つけて、それに自信を持ってください。そして、なぜそれが得意 (≒好き) なのかを考えること、そうすれば信念はぶれません。あと、生活習慣はしっかりしましょう。徹夜しない余裕の次に大事なのは、急用で徹夜しても立て直すだけの時間を普段の健全な生活で担保しておくことです。

写真 = 林 侑輝さん

写真 = 林 侑輝さん

“気がつけば” もうすぐ開催、休津亭!

林さんの運営する「休津亭プロジェクト」が2月18日(月)に「第二回 関西学生落語グランプリ」という学生による落語のイベントを開催する。

◆ 第二回 関西学生落語グランプリ
※ イベントは終了しました。
【日時】2013年 2月18日 (月)。 開場 14:30 / 開演 15:00
【会場】あべのキューズモール 4F ROCKTOWN
【料金】無料
【出演大学】大阪市立大学, 大阪大学, 京都大学, 神戸大学, 近畿大学, 京都産業大学, 関西大学, 関西学院大学
【お問い合わせ】 qstei.ticket@gmail.com (チケットをお求めの方はこちらのアドレスまでご連絡ください)





「第二回 関西学生落語グランプリ」のチラシ ※PDF

From editor

気がつけば、まわりの環境に流されてしまうから、流されないようにしよう—
という話ではない。

彼は自分の事は自分で考えていた。きわめて自然なことである。そして気がつけば、まわりに流されていないという評価を得た。(あくまで筆者の個人的な考えだが、)惚れ惚れするような、かっこいい生き方というのは、「自分の事は自分で考える」というシンプルな (しかし意外と実践することが難しい) 信念のもとで生きることをいうのだろう。林さんを取材して、筆者自身も改めて自身と向き合う機会になった。筆者は今年(2013年)で大阪市立大学を卒業するが、これからも「自分の頭で考えること」を肝に銘じて生きていこうと思った。

また、記事中の就職活動の話は、現在、就職活動をしている3回生だけでなく、1回生、2回生にも非常に参考になる内容だ。多くの学生に読んでもらいたい。

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文責

中野寛之 (Hijicho)

写真

石原奈甫美 (Hijicho)


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コメント

    • 君の応援団長
    • 2013年 2月 20日

    君は素晴らしい~!!自信を持ちつつ謙虚さもある。挫折する事もあるかもしれないけれど、ぶれずにガンバれ!!

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