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LCCを使って、手軽に旅行を!


最近注目を集めているLCC、この言葉、読者の皆さんも一度は耳にしたことはあるのではないだろうか。
LCCとは格安航空 (low-cost carrier) のことであり、機体の効率化の向上によって低い運航費用を実現し、低価格かつサービスが簡素化された航空輸送サービスを提供する航空会社である。現在日本国内のLCCはPeach、ジェットスタージャパン、バニラエアの3社があり、今年の春 (予定) からは春秋航空日本も加わる。このうち関西には関西国際空港にPeach、ジェットスタージャパンが就航している (国内線)。

関空はLCCの路線網が豊富!

関西の空の玄関口である関西国際空港は、国内最大のLCCの路線網を持つ空港であることをご存じだろうか。2014年2月28日現在国内外合わせて10社20都市に就航しており、これは国内最大の規模である。便数、就航都市数ともに増加傾向にある。

関西国際空港に就航するLCCの路線一覧 (2014年3月10日現在)

国内線
Peach:新千歳 仙台 成田 松山 福岡 長崎 鹿児島 那覇 新石垣
ジェットスタージャパン:新千歳 成田 福岡 那覇

国際線
Peach:ソウル 釜山 台北 香港 高雄
ジェットスター航空:シンガポール  ケアンズ  シドニー メルボルン (2014年3月30日就航開始予定) ゴールドコースト (2014年5月7日をもって運休予定)
ジェットスターアジア航空:シンガポール 台北 マニラ
香港エキスプレス航空:香港
エア釜山:釜山
済州航空:ソウル
エアアジアX:クアラルンプール
セブパシフィック航空:マニラ
イースター航空:ソウル
春秋航空:上海 (2014年3月15日就航開始予定)

国内線ならオフシーズンは往復1万円以下が当たり前

関空を拠点とするピーチの最低運賃は以下の通りだ。
新千歳 4,590円
仙台  4,390円
東京 (成田) 3,790円
松山  3,290円
福岡  3,590円
長崎  3,590円
鹿児島 4,290円
沖縄 (那覇) 4,590円
石垣  6,190円

※いずれも3月10日現在の関空発の運賃。上記運賃は、~2014年10月25日搭乗分の1席あたりの片道運賃。支払手数料、空港使用料等は別途必要となり、手荷物のお預け、座席指定には別途料金がかかるので注意。 http://www.flypeach.com/jp/ja-jp/fares/faretype.aspx

上記のとおり国内線はほとんどの区間が往復一万円以下で行けることがわかる。月に何度か行われるセールを利用すると、さらに安くチケットを手に入れることができる。ちなみに東京まで新幹線の運賃が片道自由席で13,240円、4列シートの夜行バスが片道およそ4000円~5000円である。LCCがいかに安いかがお分かりになるだろう。

また、ジェットスター航空は最低価格保証というサービスがあり、同一区間、同一時間帯の他社の航空便よりも常に安い価格でジェットスター航空で乗ることができる。 (一定の条件あり)

http://www.jetstar.com/jp/ja/what-we-offer/our-guarantees/price-beat-guarantee

海外も安い! シンガポールまで往復3万円足らず!?

近隣諸国の韓国、台湾、中国などはもちろん、LCCを乗り継ぐことで東南アジアをはじめ、世界各国へ破格の値段でいくことができる。上記では、シンガポールまで往復3万円足らずと書いてあるが、セールなどのプロモーション価格ではよりやすく購入できるチャンスがある。また、LCC同士の乗り継ぎはリスクが高いと思われがちだが、エアアジア航空では同社のハブ空港であるクアラルンプール国際空港でスムーズに乗り継ぐことのできるフライ・スルーというサービスを提供しており、快適に乗り継ぐことができる。

なぜLCCはここまで安くできるのか

1:予約は旅行会社を通じてではなく、個人でのWEB予約が主流

ジェットスター航空のWEBページ
写真=ジェットスター航空のWEBページ 予約フォームがトップページにあり、手軽に予約ができる。

大手航空会社はチケットを自社のwebサイトでの販売や電話を使った販売や旅行会社を通じての販売など、多様な販売ルートを持っている。それに対して、格安航空会社LCCは、コストのかからないウェブサイトのホームページでの販売が中心であり、個人利用者に焦点を当ててチケットの販売を行っている。こういった販売によって、シンプルにかつコストを抑えているのである。チケットの予約は各航空会社のHPから行うことができ、やり方も各社によって差はあるものの、簡単で分かりやすいものが多い。

2:受託手荷物は有料

大手航空会社の場合、エコノミークラスで15kgから20kg程度の荷物は無料で預けることができる。しかしLCCは、こうした制度を取っていない場合が多く、機内持ち込みの荷物は無料だが (個数、大きさなどに制限あり)、受託手荷物料金を厳格に徴収する。多くの場合は予約時に受託手荷物の有無を申告する必要がある。もちろん予約時に申告しなくても空港で受託手荷物の手続き自体はできるが、予約時に申告するよりもはるかに高い手数料がかかるので注意だ。荷物が多くなることが予想されるときはあらかじめ予約時に受託手荷物があることを申告しておいたほうがいいだろう。

3:機内サービスの省略と有料化

LCCでは、機内食をはじめ飲み物などのサービスも有料の場合が多い。機内で有料の食事を販売しており、必要に応じて購入する。こうしたものを全て別料金にすることで、本体価格を下げているのだ。機内販売の種類はかなり豊富で食べるものには困ることはないだろう。
機内のエンターテインメントも省略されている。大手航空会社では無料で提供されることが多い、映画や音楽のサービスが全くなかったり、あっても有料であることが多い。ただしピーチでは「high♪」という無料で映画・アニメ・ゲーム・ニュースなど配信するサービスを提供している。
ひざ掛けや毛布、ブランケットの類も用意されていないか、有料の場合が多い。有料ならまだしも、用意されていないと、機内が寒かったときに困るので、LCCに乗るときは、上着を多めに持っていくことをお勧めする。

ピーチの機内販売のメニュー
写真=ピーチの機内販売のメニュー

4:搭乗は簡易に

通常は飛行機に搭乗する際にはターミナルから直接飛行機に搭乗できるボーディングブリッジを利用することが多いが、LCCでは経費を少しでも削減するため、ターミナルから飛行機へはバスを利用したり、徒歩で移動することが多い。ちなみに関西国際空港のLCC専用の第2ターミナルではターミナルから徒歩で移動する。雨天時などは濡れたりして大変な場合もある。

関西国際空港の第2ターミナル
写真=関西国際空港の第2ターミナル

5:座席はモノクラスで狭め

長距離のLCCなどではビジネスクラスなども設けているケースもあるが多くの場合、エコノミークラスだけの場合が多い。またシート間の間隔は、大手航空会社のそれと比べ、やや狭め。
そのためリクライニングもほとんど使えない。体格が大きい人にとってはかなり窮屈な思いをするかもしれないが短時間であればそこまで気にはならない。

座席写真=LCCの座席 やはり足元が少し狭い

6:機材はフル稼働なので機材繰りが厳しい

LCCは保有する機材をフルに活用して多くの便数を確保するため、機材繰りに余裕がないことが多い。つまり、一度遅れが出てしまうと、一日中その遅延の影響が出てしまうことがあるのだ。また機材繰りのために欠航することもある。

欠航率は低いが・・・

国土交通省が発表した2013年度7月から9月までの国内航空会社の欠航率と遅延率は次のとおりだ。

遅延率  欠航率

日本航空           6.32    0.78
全日空               8.24    0.84
スカイマーク     15.45   0.85
ピーチ        16.12   0.16
ジェットスター   8.21    1.13

※バニラエアは未就航

上記のデータを見るとおり、欠航率は日本航空などの大手航空会社よりも数値はよいものの、遅延率はやや多い。上記で述べたとおり機材繰りに余裕がなく、一度遅延が出てしまうと取り返しがつかなくなるからだ。LCCを利用するときは時間に余裕を持たせておくほうがよいだろう。

少しでも安い運賃で手に入れるためには・・・

セールを利用すれば安く手に入れることができるが、安い座席には限りがあり、手に入れるのはなかなかの至難の業である。すこしでもはやくセールの情報を手に入れるためには、LCC各社のメールマガジンを登録したり、FacebookやTwitterのアカウントをこまめに見るようにするとチャンスが増える。セールの情報はこれらの媒体を使って予告されることが多いからだ。
また Skyscanner というアプリも便利である。このアプリは世界中の航空会社のフライトを検索できるほか、異なる航空会社間の乗り継ぎや片道運賃などのさまざまなケースに対応し、さらにそれぞれの価格比較などが簡単にできる優れものである。
検索方法も日付、出発地、到着地、人数を入力するだけでとても簡単に使える。どのフライトにするかを選択すれば、各社の予約のページに飛ぶこともできる。

Skyscannerの検索画面写真=Skyscannerの検索画面 価格順に並んで表示される。

日程の融通が利き、まとまった時間をとりやすいがお金の余裕がない大学生にとって、LCCはまさにうってつけの存在ではないだろうか。読者の皆さんもLCCをうまく利用していろいろな場所へ飛び立ってみるのもいいのではないだろうか。

文責

町田和紀 (Hijicho)


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コメント

    • 今村 正
    • 2014年 3月 20日

    私も時々LCCに搭乗しますが、日程が確定して、遅延しても問題ない場合には非常に安いです。例えば東京に行く場合はJetstarを利用すると成田に到着し(所要時間1時間15分)、そこから都心へはバスがあり、バス代が900円(所要1時間)。諸々の待ち時間を含めると新幹線よりも遅いですが、安上がりです。
    そして私の思うLCCの最大特典は、座席位置の指定です。千円以内で、機内前方の窓側席を指定することができます。JALとかANAで、特割のチケットの場合は、翼から後方しか指定することができません。LCCの方がこの分優雅な気分になります。
    また、機内持ち込み荷物の重量制限10キログラムと指定されていますが、計量されたことがありません。
    いろいろ下調べをしたうえで利用すると、快適です。
    機内で飲み物なんて国内線では不要です。

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