10月27日、ジュンク堂書店 難波店にて第5回学生選書ツアー( 学術情報総合センター主催 ) が開催された。選書ツアーとは有志の学生が大阪市内の書店で、「学情にあったらいいな」と思う本を与えられた予算の中で選ぶというものである。学習に必要な本、他の人にも読んでほしい本、図書館の蔵書としてふさわしい本、後輩に残しておきたい本など選ぶことのできる本に基準はあるものの、いずれも学生視点で選ぶことができる。
この企画は、学生意見を蔵書構成に反映させることを目的としており、他大学でもこの取り組みが広がっている。
学生選書ツアーに先立ち、10月13日に事前説明会が実施された。集まった学生に、選書ツアーに参加する動機を伺った。
- 今回の選書ツアーに参加することに決めた動機を教えてください。
私は課題などで必要になったとき、学情を利用しています。去年、学生選書ツアーの広告を見て、それからずっと関心は持っていました。今年は時間割が空いていたので参加することに決めました。私は本を選ぶことが好きです。本を選んでいると色々なことが知れます。自分が選んだ本が学情に並ぶことはすてきなことだと思います。 (文 ・2・女性)
10月27日、学生選書ツアーの様子
学生選書に参加した皆さん
慎重に書棚を眺める参加者
参加者が本を選んでいるときに、少しお話を伺った。
理工学コーナー
- どうして林業分野の本を手に取ったのですか。
私は工学部都市学科に所属しているので、里山や緑地計画に興味があります。学情にも建築関係の本はありますが、土木系の本が多く、農林関係の本は少ないです。 (工・3・女性)
- 生態学を活かしたビジネスに興味があるのですか。
いえいえ、僕の趣味です (笑) 。 (商・1・男性)
社会学コーナー
- どうしてフェミニズムの本を手に取られたのですか。
私の専門ではないですが、大学に入って様々な人に出会う中で性同一性障害に関心を持ちました。学情にもフェミニズムの本は結構ありますが、少し堅いイメージがあります。性同一性障害などを知らない人に知ってほしいので手に取りました。 (文・3・女性)
- どんな本を何冊選びましたか。
僕の専門の経営だけでなく、栄養学の本や広告・デザインの本も含めて計19冊選びました。阪大の授業で使っている本のフェアをやっていて、目を引かれました。 (商・1・男性)
学生選書ツアーで選ばれた本は購入決定会議を経て、12月に正式に発表される。購入が決まった本については、1月号に掲載予定。
学術情報総合センター職員の方にお話を聞いた。
選書ツアーは今回で5回目です。1・2年目は参加者が少なかったですが、3・4年目からは毎年15人前後集まるようになりました。選書ツアーを実施する前から購入希望図書制度 (注) はありましたが、利用者が少ないのが現状です。学生選書を借りる人は多いので、選書ツアーは学生の意見を蔵書に反映させることができる良い機会です。選書ツアーで選ばれた本の中で、購入が決まったものは12月下旬ごろに2階企画展示コーナーに並ぶので、ぜひ手に取ってほしいです。また、2階新着図書コーナーは毎週木曜日に更新されています。併せてご覧ください。
学情では、学生への支援を模索しています。企画がある方はご相談ください。
(注) 購入希望図書制度
この制度が利用できるのは、学生・大学院学生およびそれに準ずる資格の方です。学習や研究に必要な資料でセンターでの購入を希望するものを申し込むことができます。受け付けた資料は、購入するかどうか検討して回答します。原則として、以下のような資料の購入希望は受け付けていません。
例)小説、実用書、受験参考書、児童書、コミック
購入限度額
学部学生:年間一人当たり 30,000円まで
大学院学生:年間一人当たり 50,000円まで
※但し、1回の申込で限度を超えるような高価なもの、限度額を超えて申込をする場合は、その理由を備考に記入してください。 検討の上、回答します。
申し込むには?
Webサービス(学内者限定) で申込できます。用紙の場合は、カウンター前にある「購入希望図書申込書」に必要事項を記入して、購入希望図書申込書回収箱に入れてください。申込用紙は、” ライブラリーサービスHP>各種申込書 “からも入手できます。
資料の情報は、インターネット・冊子の出版情報で確認してできるだけ正確にご記入ください。情報が不十分、読み取れないなどの場合は受付できないことがあります。
【From Editor】
実際に参加して、書店にあるたくさんの本の中から対象としてふさわしい本を選ぶことは難しい作業だった。しかし、普段は自分が見ない分野の本もじっくりと眺めることができ、興味の幅を広げる良い機会だと感じた。 (中村真由)
学生選書を手に取ると、1年間に5回以上借りられた記録が残る本も多い。1度も借りられたことのない本も多い中、学生選書は利用者のニーズに応える良い機会である。次の学生選書ツアーも多くの学生に参加してほしい。 (丹下舜平)
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