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進むキャンパス改造 2号館裏の囲いは今年度末に取り外しか


大阪市立大学杉本キャンパスにおいて、理系学舎の建て替えや人工光合成研究所の新設など、大規模な工事が同時進行している。キャンパス内の複数個所で工事が進んでいるために、キャンパスが狭くなったと感じる方も多いのではないか。どんな工事が行われているのか、またその工事はいつまで続くのか。

今回そうした疑問に答えるため、担当の大学職員の方への取材を通じて、工事の概要、進捗状況を重要度の高いものを選んでまとめた。

①理系学舎

現在進んでいる工事の中で最も大掛かりなものは間違いなく、理系学舎の建て替え工事であろう。学術総合情報センターの北側に大規模な工事が行われているのは周知の事実である。現在では工事が進み、新棟の外観が見えるまでになった。


画像=建築概要 (大学施設担当提供)
(クリックして拡大)

一部理系学舎の老朽化に伴い、10年以上前から建て替えの要望はあったものの、実験装置の運搬等の問題からずっと先送りにされてきた。そんな中、2008年にようやく建て替えの計画が始動し、2010年に着工され、現在に至っている。新棟の建設は2013年度末までに完了予定であるが、建て替えを行わない既存の棟の改修工事を含めた、理系学舎整備事業全体の完了予定時期は2014年度末にまで及ぶという。


写真=東側から見た新棟Ⅰ期 (筆者写す) (6/18時点)


画像=完成イメージ図 (大学施設担当提供)

理系学舎整備事業の一部分として、8号館の東側に仮研究棟の建設も進められている。建て替え期間中、旧理系学舎にあった研究室をここに移す狙いだ。当該整備事業の全工程が終了するまでの間は数学科をはじめとする理学部の研究室として主に使用される。整備事業完了後の用途はまだ決まっていないが、理系学部に限らずその時の状況を総合的に判断して用途を決めるようだ。仮研究棟の完成は6月を予定されており、周りの囲いもそれに合わせて取り外されるという。


写真=仮研究棟 (筆者写す) (6/18時点)

②人工光合成研究拠点

旧教養地区内の2号館裏に今年3月よりしばらくの間、「遺跡発掘中」という看板が立っていたことは記憶に新しい。このことについてHijichoでも過去の記事で取り上げたが、その後、今月6月から同じ地区をぐるっと囲むように白い囲いが立ちはじめ、工事が開始した。ここには新たに人工光合成の研究施設が立つ予定だ。

世界的に人工光合成の競争が激化するなか、すぐにでも本格的に研究を進めなければ競争に乗り遅れるということが背景にあり、急遽市から予算がついたために当該研究所の建設が始まった。完成後は教授や学生だけでなく、教授の助言の下、民間企業も施設を利用して研究開発を行うことができるという。工事は来年の3月末までに完了し、7月より稼働開始を予定している。


写真=人工光合成研究拠点工事地区 (筆者写す) (6/18時点)


画像=完成イメージ図 (大学施設担当提供)

③南部ストリート

生活科学部棟の耐震工事とセットで、南部ストリートの整備も行われてきた。南部ストリートとはJR杉本町駅東口から生活科学部棟に沿って東に伸びる通路のことで、去年より工事が行われてきた。通路の名前はノーベル物理学賞を受賞された本学特別栄誉教授の南部陽一郎氏に由来する。今月6月末には工事が終わり、29日に開通セレモニーが開かられるそうで、7月からは使えるようになるという。


写真=工事中の南部ストリート (筆者写す) (6/18時点)


画像=完成イメージ図 (大学施設担当提供)

我慢はいつまで続くか?

旧教養地区2号館裏に仮研究等と人工光合成研究所の工事が集中しているが、このあたりにはクラブ・サークルのBOXも多く集積しているために、BOXへ行く学生にとって交通の便が悪くなっている。人口光合成研究施設の工事に当たっては、その脇の道路までも囲いで囲ってしまったために、学生はもとあった道路脇の整備されていない砂の道を歩くことになる。こうしたことから、自転車で通る際に車輪が砂にとられて転んでしまったり、また車イスの学生からは道が凸凹な上、急な落差もあって通行の際に不便を感じると言った声も聞かれる。こうした状況は人口光合成研究施設が完成する来年3月末まで続きそうだ。

朗報は今月末までに仮研究棟が完成することだろう。仮研究等を囲む囲いは6月末には取り外され、2号館裏の窮屈さは幾分か緩和されるようだ。しかしながら、囲いは外れるものの、工事が始まる以前に使用が可能であった仮研究棟そばの東口は、依然として工事関係の車両の往来があるため、学生はそこを通じての出入りはできないという。

向上するアクセス

工事のためにしばらく我慢を強いられる学生が出る一方、工事によって構内のアクセスが便利になるところもある。上に挙げた南部ストリートがその一例だが、そのほかにも生活科学部棟と工学部棟が接するJR阪和線沿いの南北の通りも整備される予定で、今年中に工事を開始して12月に開通予定だという。

今後の工事予定は?

そのほかの工事の予定として工学部棟の一部と第一学生ホール (旧教養地区食堂) の耐震工事が今年度の夏から予定されている。いずれも今年度末までには工事が完了する予定だ。

偶然が重なったために、現在では建て替えと新設を含む大掛かり工事が一時に集中して行われているが、一連の工事が終了後にはしばらくは建て替え等の工事はないという。

参考

理系学舎整備事業の概要 (PDF)
http://www.osaka-cu.ac.jp/pr/scope/001/campus_building.pdf
南部ストリートの概要 (PDF)
http://www.osaka-cu.ac.jp/pr/scope/001/nanbu_st.pdf

文責

徳永一雄 (Hijicho)


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