皆さんは本学の学部学生、および大学院生が利用できる「キャンパスメンバーズ制度」をご存じだろうか。受付で学生証を提示すると、大阪にある博物館などの施設をお得に利用できるというものである。今回は、その中の施設の一つである大阪歴史博物館を取り上げる。この制度を利用すると常設展示を無料で見ることができる。
◯大阪歴史博物館の概要
大阪歴史博物館は、大阪市中央区にある遺跡の上に立つ博物館である。エレベーターに乗り一気に10階まで上がり、降りながら各年代の都市大阪の歴史を学んでいく。各フロアには概要だけを知りたい人もすべての展示を見たい人も楽しめるように、2つのコースがあるため、自分に合った周り方が可能である。
コロナウイルスの影響で一時は普段の十分の一まで客足が遠のいたそうだが、最近では徐々に戻りつつあるという。また客層にも変化があり、今までは外国人観光客や年配の方中心だったのに対し、今では家族連れが多くなったそうだ。
ここからは、順路ごとに各フロアの概要と見所について紹介していく。
10階 古代フロア
1番目を引くのは発掘現場の基壇をもとに原寸大で復元された、奈良時代の難波宮の大極殿である。見上げるほどの大きさの建物やその当時の官人の服装が再現されている。実際に現地で撮ったという映像資料では、当時の儀式の様子が描かれ規模の大きさや雰囲気を感じることができる。
官人の服装は古代の絵画や当時の中国の資料を参考に再現されている=9月22日、福田夏実撮影
9階 中世・近世フロア
9階では少し時代が進み、江戸時代頃の風景や人々の暮らしが再現されている。壁面には、堂島米市や天満青物市の様子が描かれている。まるで自分が船に乗っているかのような目線で橋の下をくぐることができ、解説の音声と共に当時の繁栄ぶりを知ることができる。
難波橋の模型(2.7分の1)と、広島藩大坂蔵屋敷の模型(50分の1)=9月22日、福田夏実撮影
8階 歴史を掘る・特集展示フロア
このフロアでは、子供から大人まで楽しく考古学を学べる体験ブースが用意されている(現在は休止中)。8階には特集展示室もあり、時期ごとに歴史・美術工芸・民俗・考古学など様々なテーマの展示が行われている。7階を見下ろすことができるスペースもあり、違う目線で町並みを見ることができる。
7階 近代・現代フロア
ここでは昭和初期の大阪の地域・人々の暮らしを原寸復元により垣間見ることができる。具体的には、公設市場や道頓堀の劇場、郊外住宅の様子がある。
街並みの様子=9月22日、福田夏実撮影
模型も細かい展示もあるので、自分の興味に合わせて見て回れる。また、模型に関しては再現度が非常に高く没入感がある。時期ごとに展示品を変えることで、何度訪れても楽しめるように工夫しているとのことだ。
この記事を読んで興味を持った方は、ぜひ一度足を運んでみて欲しい。
参考リンク
・キャンパスメンバーズ制度について 本学HP(https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/education/life_support/campus_members)
・大阪歴史博物館HP(http://www.mus-his.city.osaka.jp/)
文責
福田夏実(Hijicho)
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