「学校の七不思議」という言葉、これまでの学生生活を通じて皆さんも一度は聞いたことがあるだろう。その内容は単なる噂の場合もあれば、それぞれの学校の特徴や歴史を実にうまく捉えているものもある。
そこで今回130年余の歴史を持つ我らが市大にも七不思議は存在するのではないか、そしてそれを通じて市大の今まで気づかなかった部分を再発見していけるのではないかという想いのもと調査を開始した。
チャペル
1号館の近くにある高原記念館について調査した。高原記念館は、創立125周年の際に本学商学部の卒業生である高原慶一朗氏により寄付されたものである。都市研究プラザと学友会の活動の場として機能しており、特に1階には学友ホールがある。また、教育研究活動だけでなく、教職員、学生、同窓生などの交流の場としての様々なイベントに活用されている。
今は都市研究プラザと学友会の活動の場として機能しているが、建て替えられる前はチャペルだった。これは、戦後、米軍に占領されていた時に建てられたものである。米軍はキリスト教徒が多かったため、毎日の祈りを捧げるために建てられた。当時の学生はこの建物を見ると、米軍の占領の象徴という強い感情を抱いていた。占領時に部分返還された1号館から西側の建物のほとんどが返還されておらず、その先頭として並び立っているのがチャペルだったというわけだ。
チャペル跡地=9月5日、村島健太撮影
3号館
現在の全学共通教育棟(8号館)が建てられる前にあった建物である。1951年まで高等商業学校として使われていた。現在、3号館のほとんどは建替えの際に取り壊しとなったが、一部は8号館の一部として活用されている。
現在残る3号館の一部=9月5日、村島健太撮影
現在残る3号館の石碑=9月5日、村島健太撮影
第5回の七不思議はいかがだっただろうか。こういった普段はあまり気に止めないちょっとしたことでも、疑問に思って調べてみれば面白い発見になるかもしれない。
文責
村島健太(Hijicho)
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