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文化週間インタビュー vol.1 F.L.D.


はじめに

今回、数編に渡って文化週間の記事を書かせていただく。今回はその第一弾だ。文化週間の記事、それはただ単に事実を羅列するだけの記事であってはならない。更に深いところまで迫っていかなければならないと感じている。文化系サークルが、いかに大きなポテンシャルを秘めた存在なのかを伝えていきたい。今回は、いくつかの団体をピックアップして取材させていただいた。市大が誇る珠玉の文化サークルの素晴らしさに気づいていただけたら幸いである。

F.L.D.とは

6月22日(水)、8号館内の教室で、F.L.D.が公開ディベートを行った。F.L.Dは別名「大阪市立大学ESS」、普段は、ドラマセクションとディベートセクションに分かれて、週2回練習を行っている。ちなみにF.L.D.は、「Foreign Language Department」の略である。 今回、「Academic Debate」というスタイルのディベートを見せていただいた。 「Academic Debate」において、行為者は2人1組でチームを組み、あるテーマに関して肯定と否定に分かれて議論していく。今回、彼らは「大学生のアルバイトを禁止すべきか?」というテーマでディベートを行ってくれた。実際にディベートを拝見してみると、彼らの英語力の高さに圧倒された。まさに彼らは英語を英語として使っている、私はそう感じた。 ディベート終了後、F.L.D.の部長である島田 直也さん(文学部3回生)にお話を伺った。

部長の声

ディベートの魅力とは何でしょうか?

—通常日本語で行われるディベートを英語でやるので、英語で言いたいことを伝えられるようになる点と、ディベートをやっているとどんな情報にも疑ってかかるということが身につくという点の二点が魅力だと思います。ディベートでは肯定、否定の両方をやるんですよ。だから、片方の意見ではなく、相手からの意見もある。いろんな方向から物事を見る能力が身につくのと、そしてそれもまた英語で表現できるようになるのが魅力ですね。

他大学との交流はあるんですか?

—こういったディベートの大会が月1・2回あります。同志社大学・大阪大学・大阪府立大学などいろいろな大学が集まって、例えば市大などを借りて大会を開いているので、そこでの交流がありますね。大きな大会になると関東の大学との交流もあります。

大会における成績は?

—4月の、3回生以上の関東・関西の学生が集まった大会では、市大としてはチームで3位になりました。5月にはJNDTという今年の前期の一番大きな大会があって、そこでは関西予選を勝ち抜いて全国予選のベスト8まで残りました。

ディベートを見て、F.L.D.の方たちは非常に高い英語能力を有していることがわかった。また、学外の大会で好成績をおさめていることから見て、相当な実力を有していることは間違いない。だからこそ、この質問をぶつけてみた。

この大学の英語教育についてどう考えていますか?

—僕個人の意見になってしまうとは思うんですけど、1回生の時に英語の授業を受けてみて、めっちゃ簡単やなと思いました。スピーキングの授業だと教科書も小学校みたいな感じなので。英語教育センターというのが市大の中にあるのに、先生によって教え方が違いますし、いい先生に当たると結構いい授業が受けられたりするんですけど・・・・もっと統一してレベルにあったという、もうちょっと上のレベルでやってもいいのではと思いますね。(下線部7/12訂正)

逆に、よいと思う点は?

—僕がよかったのは、文学部の英米学科の先生とかもこの英語で教えているので、そういう先生にあたっていい授業を受けられたので、それはよかった。そういう形の授業を全部で統一してやれたらいいのかなあと。

この大学の英語教育には、課題が山積みですね。

—クラス分けについて成績ごとに分けているとはいうものの、個々の学生に合っているとは言い切れないと思いますね。

今回見せていただいたディベートを英語教育に取り入れたら、学生の英語の運用能力は向上するでしょうか?

—そうですね。ディベートには、準備もいりますし、自分で原稿などもつくったりするので、英作文の能力も向上するでしょうし、そして喋る能力もつくと思いますね。ただ週2回、それも90分なので、実際にできるのかどうかは疑問ですが、もし取り入れたらそういう力はつくのかなと思いますね。

なるほど、大学生にとって相応しい英語とは何なのか、制度だけではなく、メソッドに関しても考えていく必要がありますね。
市大生に対して何かメッセージがあればどうぞ。

—F.L.D.に入って欲しいと思います。学校で英語を話す場が欲しい、学校の英語で物足りない、とかだったら2回生とかからでも部員を募集しているんで見に来てくれてもいいですし、12月ぐらいにドラマの公演を行うのでそういうイベントがあるというのを知っていただけたらと思います。

まとめ

今回F.L.D.を取材して、彼らがもつスキルの高さ には驚嘆させられた。そして実際に、ディベートの 大会において好成績を収めている。まさに市大が誇 るべき団体だろう。 そして、この大学の英語教育 に関しての考えも聞かせていただいた。島田氏は 「僕個人の意見になってしまうが」と前置きした上 で、意義深い意見を述べてくれた。「いい先生にあ たったらいい授業が受けられる」。当然その逆を言 えば、悪い先生にあたったら悪い授業を受けなけれ ばならない、これはある種の不公平さが生じている といっていい。

F.L.D.は日々自己の英語能力を磨き、部内で切磋 琢磨し合い、大会に臨むというすばらしい活動を繰 り広げている。今回はその一部を垣間見ることがで きた。大学の英語教育から一歩も二歩も進歩した存 在、それがF.L.D.ではないだろうか。まさに彼ら は、市大における英語のprecursor<先駆者>である。

文責

鶴木貴詩 (Hijicho)

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