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やみつきになる味と空間 holoholo gland


一歩店内に足を踏み入れると、そこは日常を忘れる落ち着いた空間。白と茶色の基調に観葉植物の緑が映える内装は、まるで雑貨屋に入ったかのような錯覚を起こさせる。カウンター席に並べられたワインやリキュールのボトルは、さながらバーのようでもある。レトロな雰囲気でありながらどこか新しい風を感じる。

holoholo gland (ホロホログラン) はJR我孫子町の駅から歩いて3分もかからない場所にある、仲の良い岸本夫妻が営むカフェだ。

ホロホログラン外観
写真=店舗外観 (小迫写す)

「古い建物をリノベーションしているんです。一棟貸しの2階建てのこの店は知り合いから紹介してもらった物件なのですが、好きなようにやっていいと言ってもらって。店内すべてを新しくするのではなく、古くて味のあるところは残しつつ、手直ししました。小物は骨董品屋で買い付けたり、新調のものにあえて傷を付けたりしています。ソファはレトロ調のものを選びました。私たち二人ともアンティークが好きなんです。」とご主人は語る。

看板やメニュー表などは、奥さんの手作りだそうだ。

「ソファの高さに合わせて机の脚を切って、他の椅子もその高さに揃えました。白は浮くのでみどりや茶色のペンキで塗って。他にも、知り合いに小学校の椅子や机を譲ってもらって、リメイクして再利用しています。買い付けると高いので、作れるものはなるべく手作りで」と奥さん。店内は、ここにしかないもので溢れており、随所にこだわりが感じられる。

オーナーは18年間様々な飲食店に勤めており、最終的には自分の店を持ちたいという願望が叶ってこの店を始めた。店名の「holoholo」とは、ハワイ語で「散歩」という意味。誰でも気軽に立ち寄り、のんびり楽しんでいってほしいという夫妻の思いが込められている。今年の3月でちょうど一周年を迎えた。

ホロホログラン内装1  ホロホログラン内装2

写真=店舗内装 (長澤、小迫写す)

進化する『定番』

一番の人気メニューでありご主人の自信作でもあるオムライスと、こちらも人気のエビクリームコロッケ定食をいただいた。

ホロホログランオムライス  ホロホログランコロッケ

写真=左からオムライス、エビクリームコロッケ定食 (長澤写す)

オムライス (セット750円~) は、デミグラスソースのかかったシンプルな見た目ながら、そのおいしさに圧倒された。絶妙な味わいのチキンライスとそれを包むふわふわの卵には、調理時の技術とこだわりが感じられる。チキンライスの中に時折現れる大きな塊肉には心躍る。チキンライスと卵のバランスの良さもさることながら、コクのあるソースがそれらを口の中でさらにまとめあげる逸品だ。

エビクリームコロッケ (定食880円) は、数量限定の人気商品だ。クリームコロッケの具材というとカニやコーンが一般的であるが、エビを使ったものは珍しい。箸で割ると、とろとろのクリームの中に大きなエビが隠れており驚いた。クリームにもしっかりエビの風味が感じられ、味わい深い。たっぷりとかかった甘めのデミグラスソースも、コロッケとの相性抜群だ。このソースもオリジナルのレシピで一からお店で仕込んだものだという。クリームコロッケは仕込むのに手間がかかるため多くは出せないそうだが、それだけの手間の価値が感じられるおいしさだった。

「洋食屋に長く勤めていたこともあり、メニューは洋食が中心です。パスタやピザなどのイタリアンや、フレンチもありますが、大きくくくると洋食ですね。

今月、新しいメニューを加えました。でも、あまり色々なメニューをやっていくよりは、自分の自信のあるものを長く作り続けたいと思っています。新しいメニューにチャレンジしていく創作料理屋さんとは違い、定番を大事にして、その中でよりおいしいものを作っていきたいんです」

“定番”のメニューは定番として定着させながらも、味は日々進化を重ねていく。メニューへの思いを語るご主人の目の輝きからは、おいしさへのあくなき探求心が感じられた。

この場所を、つながりの拠点に

店先では、不定期でガレージセールをやっている。これは、オーナーの知り合いが個人でやっているもので、規模は小さいが中古品などを出している。また、店内でライブを行うこともある。以前には、ギターとパーカッションを用いたアコースティックライブを開催した。月2回、店の2階でベビーマッサージの教室も開催している。

「ここをいろんな人が利用してしてくれるのは大賛成。人と人とのつながりが生まれる場所にしていきたい」とご主人は言う。色々な人と出会う機会が多い飲食業。ご主人も、19歳からこの世界に入り、縁あって今のお店にたどり着いたのだという。縁によって今のお店を持ったご主人だからこそ、そのような思いが強いのだろう。

変えていくもの、守り続けるもの

“定番”の味を大事にしたいと言っていたご主人に今後の展望を尋ねると、意外な答えが返ってきた。「店のつくり、外観は変えていきたい。進化させていきたいと思っています。そのほうがお客さんも楽しいし。長くお客さんに愛してもらえるような店を作っていきたい」

定番の味は守り続けながらも来る人に飽きさせない秘訣は、オーナー夫妻のこのような意気込みにあるのかもしれない。

ホロホログランオリジナルの、でもどこか懐かしいメニュー。
ついつい長居してしまう、落ち着いた居心地の良い空間。
お客さんとの距離の近さを作る、気さくなご夫婦の笑顔にも、また会いに来たくなる。
味、雰囲気、人、すべてにやみつきになること間違いなしだ。

洋食カフェ holoholo gland (ホロホログラン)

住所:大阪府大阪市住吉区我孫子5-11-6
営業時間:ランチ12:00~15:00 (L.O.14:30)/ディナー17:30~23:00(L.O.22:00)
ただし日曜日は12:00~20:00
定休日:月曜日、第二日曜日
電話番号:06-4981-3026
アクセス:JR我孫子町駅から徒歩2分

ホロホログラン地図
画像=ホロホログラン周辺地図

 

文責

長澤彩香 (Hijicho)
古迫肇 (Hijicho)


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