HijichoのLINE公式アカウント
友だち追加数

市大七不思議 ~ The 7 Wonders of OCU ~ 第二回


「学校の七不思議」という言葉、これまでの学生生活を通じて皆さんも一度は聞いたことがあるだろう。およそ学校と呼ばれるところには多くの場合七不思議が存在する。古い学校は特に多く、その内容は単なる噂の場合もあれば、それぞれの学校の特徴や歴史を実にうまく捉えているものもある。

そこで今回130年余の歴史を持つ我らが大阪市立大学にも七不思議は存在するのではないか、そしてそれを通じて市大の今まで気づかなかった部分を再発見していけるのではないかという想いのもと調査を開始することにした。

ワシントン広場のヤシの木

第2回目は1号館前の広場に植えられたヤシの木について調査した。ヤシの木といえば南国のイメージが強い。にも関わらず、大阪の大学に植えられていては不思議に思わずにはいられない。

スクリーンショット 2013-09-30 15.54.36

調査を進めたところ、このヤシの木は卒業記念に植えられたものであり、正確な記録はないが、1957年から1959年ごろに植えられたとされている。この30本ほどのヤシの木は実は二種類あり、そのほとんどはロブスタ種 (セダカワシントンヤシ) と呼ばれるものだが、わずかに背が低く幹が太いフィリフェラ種 (オキナワワシントンヤシ) が混ざっている。この広場がワシントン広場と呼ばれるのもこの品種名が理由だろう。今では15メートルを超える高さと言われているロブスタ種のヤシの木だが、植えられたその当時は50センチから60センチ程度の鉢植えだったというから驚きである。このヤシの木は意外にも高温多湿に弱く、年に1回はマイナス5°から5℃の冬季を経験しなくてはならない。そのため大阪の土地でも育つことができるのである。ヤシの木といえばあの大きなヤシの実を連想するだろうが、この種類のヤシの実は全長1センチ前後と非常に小さい。その果肉は甘いと言われているが、その味を知る人はそうそういないだろう。

また、このヤシの木たちはかなり丈夫のようだ。大学紛争時代に、投げられた火炎ビンの影響によって黒く焦げてしまったことがあるという。非常に痛々しい大火傷だったようだが、その傷も今では完全に修復している。そのほかにも、大きく損傷したなどといった記録はないが、一時大阪名物と化していた台風から守るために相当な苦労があったという。

なぜワシントンヤシを選んで植えたのかは、大学職員などにも取材を試みたがすでに長い年月が経ってしまっているのでそのことを知る人はいないという。なぜ植えられたかについては今後も調査を継続し、詳細についてわかりしだい追って報告する。

2つ目の七不思議、いかがだっただろうか。このように多くの学生の目には触れていてもつい見逃してしまう、そんな不思議な場所や噂がまだまだ市大には眠っているはずである。

参考文献

大学史資料室ニュース 第7号 大学史の一こま:ワシントン椰子 (2002年12月)

●市大七不思議大募集

連載コーナー「市大七不思議」は読者から寄せられた応募に基づきHijichoが直ちに優秀な記者を派遣し真相の追求にあたります。
Hijichoでは市大の七不思議候補を募集しています。皆さんが知っている市大にまつわる不思議な話がありましたらぜひ我々にご一報を!
〇応募資格
大阪市立大学または大学院に在学中の学生・市大OB・教職員など市大関係者
〇応募先
hijicho@gmail.com まで件名に『市大七不思議候補』と明記し、必要事項 ( 推薦理由、わかる限りの情報:噂でも可 )を明記の上ご連絡ください。
※応募していただいたすべての候補を取り上げるわけではありません。応募された候補の中から市大七不思議にふさわしいものを厳選したうえで取材させていただきますのでご了承ください。取材を行う人が決定した際にはこちらから連絡させていただき、取材にご同行をお願いする場合がございます。その際はご協力お願いいたします。

文責

佐伯美奈 (Hijicho)


関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

Hijicho on Twitter

ページ上部へ戻る