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保護者への成績通知、要旨明らかに 学生に拒否権


留学生を除く2011年入学者 (2012年4月時点で2回生) の1回生中の成績を保護者に通知する制度の要旨が、大学側への取材でわかった。学生は通知を拒否する権利を有するという。

保護者への成績通知は、昨年11月21日に本学の教育研究評議会で決定され、今年1月11日に全学ポータルサイトで公表された。教育研究評議会は学長を始め、本学の教職員からなり、大学の教育と研究に関する重要事項を審議・決定する機関。この制度を審議した回の議事録の要旨は本学公式ウェブページで公開されている。


画像=教育研究評議会議事録を掲載する本学公式ウェブページ
保護者への成績通知を行う理由として、大学側は「保護者がほとんどの場合、学費を負担している現状を踏まえて、大学は就学・学習状況を親に通知する責任を負う。」としている。しかし、実際には成績通知に対する保護者側からの要望の増加が背景にあるという。また、他大学が続々と保護者への成績通知に踏み切る状況から、大阪市立大学もこれを避けては通れないと判断したようだ。

大学が学生に対して勉強に励むよう発破をかけるために、保護者という強制力を持ち出したのではないかという見方もあったが、それは主目的ではなく、外部の環境に押される形で決定に至ったと見るのが妥当であろう。

一方で、学生が自身で学費を負担している場合もあることを鑑み、また学生の自主性を尊重するためにも、例外措置も設ける方向だ。保護者への成績通知を望まない学生に関して、大学側は、学生からの申し出により親に同意を得ることなく通知しないことを決定できるとしている。申し出の受付期間は4月中と見られているが、申し出受付期間や成績通知の拒否に関する詳細は後日、大学より公式に掲示される。

今回、成績通知の対象者を2011年入学者に限ったのは、2011年度から保護者情報を入学時に集めた始めたためで、大学は他学年の学生の保護者情報を持っていない。2012年度以降に入学する者について、担当者は、基本的には今回と同様の形式で行うだろうとした上で、2011年度入学者への当制度実施後の様子をみて検討し、修正することもあるとしている。

また、保護者に通知するのは1年次終わりの成績一回のみで、2年次以降は基本的に保護者への成績通知を行わないとしている。成績通知の送付による事務コストの増加ということもあるが、大学としては保護者に成績通知の存在自体を知ってもらうことが主目的であり、それ以降の学生の成績情報に関しては、学生と保護者の二者間で話合いの上、自主的に学生側から説明するよう求めている。

前回の張り出しにも記述があった通り、大学はあくまで「学費等の実質的負担者に対しては、学生が自ら学修状況について説明する責任があり、大学としては、それが自立した個人として果たすべき役割である」との見解を崩していない。

文責

徳永一雄 (Hijicho)


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