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三大学連携公開講座「ボラする人・しない人」 ライブカバレッジ


大阪市立大学・大阪府立大学・関西大学による三大学連携公開講座が2月22日に6回目を迎えた。今回のテーマは「ボラする人・しない人」。ボランティア活動を通じて、現代社会で若者が自分自身の可能性と向き合い、自分を社会の中で客観化できる数少ない機会についてディスカッション。Hijichoではこの様子を生中継する。
1ページ:開会のことば・講演「ボランティア活動から何を学ぶか」
2ページ:パネルディスカッション「自己実現ボランティアになっていませんか」
3ページ:パネルディスカッション「ボランティアにどう巻き込むべきか」
4ページ:観覧者の声

13:31 – 開会のことば (奥野武俊・大阪府立大学学長)

学生の他、市民の方にも集まっていただけるよう講座を考えた。平成20年以来年2回ずつ、今回で6回目。3.11を題材にしたシンポジウムは全国各地でやっているので、大学としてその前提となる講座。3.11以後、学生が学長に「早く行こう」と迫るも、現地の迷惑にならないよう夏休みまで待たせた。実際に行った学生「人生観変わった」。学生が自ら「3.11OPUネットワーク」を設立、学生の行動力・ポテンシャルの高さに感心した。

13:42 – ボランティア活動から何を学ぶか (早瀬昇・大阪ボランティア協会常任理事)

1. 勘違いからの始まり
ボランティア活動を始めたきっかけ
・エレクトロニクスを専攻
・大阪ボランティア協会の「ユックリズム」というコピーに興味、行くと交通遺児支援の活動だった

ボランティア活動に参加したきっかけ=「腰の軽さ」(フットワークの軽さ)
→視野が広まる、世界観が変わる
両者の蓄積を糧とする「ネットワーク力」(面識の広さ) の鍵にも
→フットワークの足し算によって広がる

2. ボランティア活動が胡散臭い理由
(1) なぜタダで汗を流すのか
・無償の行為は特殊か?→お金をもらわない活動はいくらでもある=不純な動機が扉を開く
・普段の暮らしからボランティア活動→踏み出すことは「開くこと」
・ボランティアは恋愛に似ている→活動を選ぶポイントは好きかどうか

普段の暮らしを開くと、公共的になる
・公共のことはお役所仕事だという認識の広まり
普段の暮らしが起点となることもある
・例1) 骨髄バンク←白血病の記録は、みんなで数を集めよう
・例2) こども会 ←近所の子どもも連れて遊びに行こう
・例3) 淀屋橋  ←町屋「淀屋」が商売上必要だから設置、それを市民に開放

ボランティア活動は恋愛に似ている
・自発的な無償の行為
・対象を選べる (日本野鳥の会は5万人)
・好きであることが選択の重要な基準
・機能以上に存在に意味がある関わり
・出会いは偶然
・大変だが自分も元気に
・自己満足だけでは上手くいかない
・心移りも
・止めるとき・別れるときが難しい
→ボランティアは開いた世界、恋愛も同じだが閉じた世界

(2)「ボランティア悪魔祓い講座」の狙い
悪魔祓い=スリランカの悪魔祓いの意味、孤立した人をコミュニティに引き戻す行為
行政とは異なる「民の世界」
・公平ではないから温かい (不公平だからこそ生まれる資源集中と深化)
・他人に支配されない自由
・ダメで元々だから挑戦できる
・自分にこだわるから多彩に (役所は全体への奉仕なので、最小公倍数的な取り組みにとどまる)

3. ボランティア活動での気づき
(1) 娘の異変に気づいて、気づいたこと
いじめ=排除の背景にある人間観
・娘の後頭部にはげを見つけたのをきっかけに異変に気づく
・集団から排除する理由=多数派が少数派を「変だ」と言い、多数派は自信を「普通だ」と感じる
・幼少期=今しかない、思春期=過去と未来を考え不安定に
本当は、みんな「変」
・ボランティア活動も多彩、特化した専門性や興味を活かすべき

被災者は当初、ボランティアに何を求めたらいいか分からない
御用聞きでは拒否される
・May I help you?
・Do you teach me?
→主語を「あなた」に変えることで、上から目線を取り除ける

(2) 対等な「協働」の難しさ
ボランティアと依頼者は対等な関係ではない
・依頼者は本来、家族・行政・企業に頼りたい
・他人であるボランティアには無償で頼みにくい
・仕方ないから頼むのがボランティア
ボランティア協会はそこをつなぐ


写真=依頼者とボランティアの共鳴の仕組み (筆者写す)

(3) キーワードは「共感」、自発性を
依頼者が必死な思いをしているときに、ボランティアを求めようとは考えない
→ボランティア依頼は、気持ちの整理がある程度ついてから
依頼者の夢にボランティアの気持ちが共鳴、協働へ


写真=ボランティアの位置 (筆者写す)

真に生き甲斐を得る「天職」とは
・私がやりたいこと (WILL)
・私ができること (CAN)
・社会が求めていること (NEEDS)
の全てが重なるところが「ボランティア」


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