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2016年卒内定者が語る、私の就活体験記 ~後編~


 これから就活を控えた読者に対し、「就活」とはどういったものなのかをイメージを持ってもらうべく、就活を終えた16年卒の市大生の体験談を紹介する。本記事を通じて就活への疑問や不安解消に少しでも役立てば幸いだ。

前編記事は2016年卒内定者が語る、私の就活体験記 ~前編~

内定者のプロフィール 2015y11m28d_030727697 2015y11m28d_030743090 2015y11m28d_030754591 それぞれが実際に行った就活スケジュール 2015y11m27d_154335558クリックで拡大

- エントリーシートで気を付けておくべきこと、工夫したことは何ですか? A:手書きの時はきれいに書くことや、封入物がそろっているかを特に注意しました。コツは、短くかつ論理的に相手に伝えることだと思います。就職支援室の人に何度も添削してもらい、上記のようなエントリーシ-トになるようにしていました。 B:エントリーシートは面接と違って文字だけで判断されるので、的確に伝えることが大切だということですね。 C:私は志望動機と学生時代に頑張ったことなど、3つのそれぞれ違うエピソードを用意しておいて、それぞれから自分の強み、弱みにアプローチすることで一貫性のあるように工夫していました。 D:数字を入れて話を具体的にするようにしていました。手書きの場合は罫線を入れてから書いていました。 E:誤字脱字がないように何度も読み返していました。また、エピソードはサークル、アルバイト、勉強などバランスよく幅広く織り交ぜていました。 F:結論から先に書き、読みやすい文章を心がけました。あとは文字数は制限ぎりぎりまで書くようにしていましたね。 - SPI・性格検査・適性試験 (注1) はどうやって乗り越えましたか? A:性格検査は正直に答えてました。SPIは中学受験を経験していたためか、抵抗感はありませんでした。問題集を使って苦手なところを重点的に演習を行いました。 B:僕はSPIは一度も勉強していませんでしたが、全部合格しました。しかし、英語の試験は落ちてしまったので、事前に単語などを勉強しておけばよかったですね。 C:テキストは買ったんですけど、あんまりやりませんでした。性格検査やSPIは後ろの方を切る作業というイメージがあったので、あまり重視していませんでした。 D:SPIは無料のアプリがあったので、それをインストールして移動時間などに使っていました。英語は特に力を入れて勉強していました。ヒアリングとスピーキングの試験が特に苦労しました。TOEICなどの資格をあらかじめ勉強しておけばよかったなと思います。 E:性格検査は自分の考えを正直に答え、SPIは問題集や就職支援サイトの模擬試験を活用していました。 F:性格検査は会社にとって必要としている存在を選ぶためにやっているので、時には合わせることも大切ではないかと思います。SPIは問題集をやりこみ、慣れておきました。 - 自己PRではどんなことをアピールしていましたか? A:基本的にはアルバイトのことを話してました。教育関係のアルバイトをしていたのですが、生徒との信頼関係を築くために相手のことをいろんな角度で物事を考え、粘り強く取り組むことができる、という点をアピールしていました。 B:僕はサークルのことを話していました。サークルでは班で研究するという取り組みがあるのですが、僕はそこでのリーダー経験をアピールしていました。 C:部活で部長をしていた経験からリーダーシップと人を伸ばすことができる点をアピールしていました。しかし部活経験ばかり話している人が多いので、差をつけるためにあえて他のことを織り交ぜていました。 D:ほぼ部活のことしか話しませんでした。強みも学生時代に頑張ったことも裏付けはすべて部活にしていました。一人で頑張ったことを書いてもしょうがないなと思ったので、集団をまとめて頑張った経験をアピールをしていました。 E:主にサークルでの代表をした経験や大きなプロジェクトを成功させたことなどをアピールしていました。他にはアルバイトの話もしていましたね。エピソードから信頼、貢献、挑戦という私の3つの軸について裏付けしました。 F:部活での活動を中心に話していました。困難になっても諦めない粘り強さをアピールしていました。 - 面接やGD (グループディスカッション) で工夫した点/反省した点 は何ですか? A:GDは、当初議論を進めることだけに集中してしまい、結果を出すことだけを追い求めていたことが反省点ですね。その後は周りの人の意見を聞き、議論の流れをまとめるように心がけていました。面接は、笑顔とゆっくり話し対話を常に意識していました。反省点は、予想外の質問が来た時に頭が真っ白になってしまうことがあり、落ち着いて言えるほどに事前に準備をしておけばよかったなと思います。 B:工夫したところは、やはり笑顔で話すところや相手の目を見て声を大きく話したりすることですね。反省した点は、面接の練習をしていなかったことです。GDは私は経験しませんでした。 C:エントリーシートで工夫した点と同じように、全部の話がリンクするように話すようにしていました。GDは、議論が白熱しても周りに流されずに落ち着いて話すようにしていました。 D:GDは最初、なにも練習しないまま参加して失敗してしまいました。そのことを先輩に相談した時に「会話が途切れたときに議論をまとめる一言を挟めばいいんだよ」とアドバイスをもらい、以降はそのアドバイスを実践していました。あとは言われたことは必ずやるようにはしていました。面接は、ハキハキとはっきり話して、あいまいなところは残さないようにしていましたね。 E:GDは自分の意見を言うことに夢中にならずに、まずはみんなの意見を踏まえて発言するようにしていました。GDはいい意見を出したり、多く発言することだけが評価対象ではなく、それ以上に協調性が重視されているように思いました。面接は他の皆さんと同じように相手の目を見てハキハキと、あとは表情豊かにしていました。 F:GDはリーダーシップを発揮していましたね。あとはリクルーター面接での話になるのですが、こちらからの質問をいくつかあらかじめ考えておくようにしていました。 - 17年卒より解禁時期が6月に前倒しとなるが、どのような影響が出ると思いますか? A:6月解禁になるということで、全体的に早くなるのではないかと思います。でも私の就活のピークは6月だったので、案外今年と変わらないのかな、という気持ちもあります。 B:僕の場合は8月から面接のところばかりだったので、それが6月解禁になってしまって大丈夫なのかな、と思いました。今年と比較して余裕がないのは確かでしょうね。 C:僕は6月解禁の方がいいと思います。就活のワンサイクルが終わらないと就活生が減らないので。今年も内定をもらっても8月までは就活を続ける人が多く、早く一区切りつけてあげた方がいいのではないかと思います。 D:6月解禁だとテストとかぶってしまう可能性が高いので、かわいそうだなと思いますね。でも一方で8月解禁だった今年はお盆休みも就活をしていたことを考えると早い方がいいのかなとも思います。企業のセミナーの開始時期が2月に前倒しになるなど、全体的に早い時期から動き出すことになると思います。 E:現時点での企業の動きを見ていても全体的に前倒しになることは間違いなさそうですね。今のこの時期にどれだけ動けるかが今後の成否を大きく左右するのではないでしょうか。 F:就活のスケジュール自体も短縮されるので、例年以上に忙しくなりそうですね。志望動機や自己PRは早めに作っておいた方がよさそうです。 - 今年は8月解禁 (注2) を守っていましたか? 「裏選考」はありましたか? A:選考の8月解禁は守ってなかったですね。裏選考は私の場合はあんまりありませんでした。しかし、座談会やセミナーと銘打っておきながら、実際に参加してみると実は選考だった、ということは何度かありました。 B:僕の場合は8月から選考開始だったところもありましたが、内定をもらったところは最終面接を8月にしました。8月解禁を守っているかどうかは業界によると思います。 C:僕が受けた企業はほとんど守ってなかったです。水面下での企業からの接触もありましたね。 D:インターンに参加した人は、早い時期に内定をもらっていたという話は聞きました。面接自体は8月からだけど、それまでに人事と面談や相談会などがあり、それをクリアすると一部の選考が免除されるなどはありました。 E:8月解禁を守っているかは業界によりますね。一部の会社が前倒しにすると他も追従しているようです。また、今年は通常とは別の裏ルートでの選考が多くあったように思います。ごく一部の人にだけリクルーターが付いたり、特別セミナーや模擬面接会の案内が来たりということを私は経験しました。4社から内定をもらいましたが、そのうちの3社は裏選考によって通常よりも早めに内定をもらいました。 F:8月解禁は最大手の会社は守っているという印象です。2番手以下は選考が早いことが多いように思います。裏選考も多いと思います。いろんなルートからの選考がありました。 - 印象に残っている面接/質問はありますか? A:エントリーシートで他に受けている会社を書いた企業の面接で、なぜ業界がバラバラなのか、志望順などを細かく聞かれた面接が印象に残りました。 B:私は会社の経営理念に共感したという点を志望動機として挙げることが多かったのですが「実際はその経営理念が浸透しているのかはわからないのではないか」と面接で突っ込まれたことが印象に残っています。 C:面接ではなく、エントリーシートになるんですが、A4白紙の2枚に自由に書く、という形式のエントリーシートが印象に残っています。 D:旅行会社の面接で「100万円あったら何に使いますか」と聞かれたことが印象に残っています。 E:某マスコミの最終面接が12対1という個人面接で、それが印象に残っています。緊張はしませんでしたが、あまりにも人が多すぎて4人くらいしか視界に入りませんでした(笑) F:印象に残った質問は「あなたにとって野球は何ですか」と「この会社の色は何色ですか」という質問ですね。 - 複数の内定をもらった人はなぜその会社を選びましたか? A:私は2つ内定を頂いていたのですが、面接などで私のことを知ろうとしてくれて必要にしてくれているんだな、と一番感じることができたのが決め手ですね。 C:自分が活躍できそうな場所かどうか、という基準で選びました。大企業に行って普通に働くのではなく、自分が頑張る動機がある会社を選びました。 D:CA (キャビアアテンダント) と金融業界から内定を頂いていたのですが、CAは自分のやりたいこととは違うなと考えやめました。金融業界の2社は規模や安定性から選びました。 E:社員の方や他の内定者の様子を見て、一番自分の雰囲気に合う会社を選びました。これから何十年と働くことになると思うので、規模や売り上げよりも自分に合うかどうかを選択基準にしていました。 F:この社員と一緒に働きたい、と思える会社だったからです。周りと切磋琢磨して成長できる場で働きたいと思っていました。 - オワハラ・圧迫面接 (注3) 実際に経験しましたか? A:圧迫のような面接はありました。オワハラをにおわせてくる企業もありましたが、そうした場合は私の価値観と合わないなと感じて次のステップに進みませんでした。 B:私はあまりなかったですね。 C:私は就活が早く終わったので、オワハラはありました。「内定承諾書を早く出してください」と言われたことがありました。 D:私はなかったのですが、友人から聞いた話ではコーヒーをかけられた人もいたようです。 E:私も特にはありませんでした。内定辞退の電話を掛ける時はびくびくしていましたが、拍子抜けするくらいあっさり丁寧な対応でしたね。 F:私も経験しませんでした。 - 一番辛かったときはどんな時でしたか? またそれをどうやって乗り越えましたか? A:私は選考がうまくいかないときが一番辛かったですね。そんな時は、友人と家族にも相談しましたが、キャリアセンターの人に一番相談しましたアドバイスをもらい、自分自身がスキルアップをすることで乗り越えました。 B:一番しんどかったのは7月ですね。エントリーシートが思ったよりも通過しなかった時は本当に内定をもらえるのか不安になりました。その時は友達と愚痴を言ったり、説明会にもう一度参加して頑張り、気分転換していました。 C:僕は5月~6月の時期がしんどかったです。早い時期から内定をもらっていて、みんながまだ一生懸命就活をしているのに自分はあまりしていなくていいのか、と漠然とした悩みを抱えていました。そんな時は気ままに遊んで過ごしたり、あとは一人で落ち着いて考える時間を増やして解消しました。 D:私も5月~6月が一番しんどかったですね。部活の忙しい時期とESの締め切り時期がかぶって大変でした。多くの人に囲まれていたので、飲み会をしたり話したりすることでストレスを発散していました。 E:7月8月は暑さや東京と大阪の往復が続き、体力的にしんどかったですね。そんな時は友達とおいしいものを食べに行って息抜きしていました。 F:しんどかった時は、第2志望の会社に落ちたときですね。落ちたことが分かった後の他社のセミナーで悔しい自分の気持ちを吐き出して、乗り越えました。 - 「市大」という肩書は就活にどう影響しましたか? A:正直に言うと、マイナスではないという感想ですね。 B:僕は今の内定先は市大という肩書が割と大きかったんじゃないかと思っています。会社によって大学ごとの枠が設けられていることが多いので。21世紀セミナー (注4) に来てる会社は市大生を採用する意欲がある会社ばかりなので、一つの基準として見ておくべきですね。 C:市大の肩書の影響はあまり感じなかったですね。自分の力だと信じて就活を進めてきたので。 D:東京に行くと少し肩身が狭かったですが、それ以外は私は影響は感じませんでした。 E:いわゆる学歴フィルターにはかかることはあまりないと思うので、スタートラインには立つことはできますが、内定は自分自身の力で勝ち取らないといけません。しかし関関同立などの私立大学と比べ母体数が少なく、印象に残りやすいなどのメリットは多いです。 F:可もなく不可もなくですね。学歴ではなく、自分の力で勝負しないといけません。 - 就活を終えて感じること、成長したと思えることはなんですか? A:自分がどんなことを考えているのか、自分のいいことを考える機会が多いので、自分のことを深く知ることができた点とこれから働く上のビジョンを明確に持つことができた点が成長できたと思える点です。 B:社会人の方と接することで、考え方が現実味を帯びてたものに変わっていった点が成長した点ですね。 C:大手企業がいい、といった既成概念にとらわれることがなくなった点が一番成長できたところですね。就活は決して人生を決めてしまうものではないんだと就活を通じて知りました。 D:自分がどんな人間なのかを知ることができた点ですね。自分の適性を知ることで選択の基準が明確になりました。あとは説明会などでいろんな会社を知ることができ、勉強になりました。 E:価値観が変わった、というと大げさに聞こえるかもしれませんが、さまざまな立場の社会人の人と話すことで、自分自身のやりたいこと、適性などが見えてきたように思います。 F:何でもとにかくやって見ようという行動力が身についたと思います。 - これから就活を控えた読者にひとことお願いします。 A:就活は大変だと思いますが、好きなことを仕事にしてほしいと思います。そのためにはどんな仕事をしたいのか、どんな会社がいいのかをしっかり考えて就活をしてもらえればと思います。 B:いろいろと悩んだらいいと思います。私自身悩み抜いた就活だったので。決して大きな会社に行くことだけが良いのではありません。就活でこれからの自分の進路が決まるので、自分がしたいことにあてはまる会社を選んでもらえればと思います。 C:就活で人と比べないでほしいと思います。就活というフィールドだけで比べてしまうのは、学生生活を無駄にしてしまうことになってしまうと思います。自分のスタイルを貫いてほしいと思います。 D:学生時代に頑張っていることは就活にも活きてくると思うので、今頑張っていることをこれからも続けてほしいですね。 E:固定観念にとらわれずになんとなくでもいいので、いろんな会社、人と出会って自分のやりたいことを見つけてほしいですね。やりたいことを見つけたら、あとは企業研究を怠らず面接に臨めばきっと道は開けると思います。 F:「とにかく行動しろ」の一言に尽きます。家にいても仕方がないので、自分の足を使っていろんな場所に足を運んでみてください。 (注1) : 業務をする上での資質・能力・性格特性等を科学的・客観的に測定する試験・検査のこと。 (注2) 面接の8月解禁:面接などの選考を開始する時期を8月1日に解禁とする日本経済団体連合会の指針のこと。 (注3) オワハラ:就活終われハラスメントの略。内々定を出した学生に対して就職活動を終えるように働きかけたり、長時間拘束する行為。   圧迫面接:面接で学生に対して、わざと威圧的な質問をし、これに対する応答を評価する面接。 (注4) 21世紀セミナー:高原記念館で行われる学内セミナーの名称。

文責

町田和紀 (Hijicho)


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