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内定者から学ぶ、就活の極意


 就職活動を終え、民間企業から内定を得た19年卒の市大生の体験談を紹介する。本記事を通じて就職活動への不安解消やモチベーションの向上につながることを願う。なお、この記事は数ある市大生の一例を紹介しているに過ぎないことを注意してほしい。

座談会参加者一覧

 

 ――いつから就職活動を始めましたか。

 A 3回生の11月からですね。体育会に所属しており部活動が忙しく、なかなかすぐには就職活動を始めることができませんでした。本格的に始めたのは毎年本学で開催される21世紀セミナーからです。

 B 僕も21世紀セミナーから本格的に始めました。3回生の春から始めようと思っていたのですがなかなかやる気が起きず、結局11月から慌てて準備し始めました。

 C 僕は元々は公務員だけ受けるつもりでした。ですから当初は民間企業を受けるつもりはありませんでした。ですが、公務員試験にすべて落ちてしまった場合を考えてすべり止めとして民間企業を受けようと思い、3月から始めました。

 D 僕も最初は公務員志望でした。民間企業を見始めたのはサークル活動がひと段落着いた11月からで、お二方と同じように21世紀セミナーからです。

  ――インターンシップには参加しましたか。またその後の就職活動に何か影響がありましたか。

 B 3月の就職活動解禁後に1社から早期選考していただき無事内定をいただきましたが、その企業のインターンシップは1週間の実務体験型あり、実際の営業活動に同行させてもらえました。そこでの経験のおかげで働くことへのモチベーション向上やその企業への志望度が上がりました。また、インターンシップで知り合った学生と仲良くなって情報交換できたのもよかったです。今でもたまに一緒に飲みに行きます。

 C 先述のように民間企業を見始めたのが3月からということもあり、民間企業のインターンシップには参加していません。県庁のインターンシップには参加しました。ですが、インターンシップに参加していなくても内定はもらえるので、参加していないことにそれほど悲観的になる必要はないと思います。

  ――自己分析は行いましたか。

 B 自己分析用の本を買って一応はしましたね。正直自己分析を行うことに意味があったかどうかわかりません。ですが、そういう形で自分自身のことを客観的に見ることは新鮮でした。

 D 僕もほとんどやっていません。自分の長所をPRするのが苦手で面接終わりに面接官からフィードバックをもらうこともありました。あとは説明会に参加することで自分のしたいことをぼんやりとですが考えていました。

  ――どのような業界を受けましたか。

 A メーカー中心に色々受けました。その中で自分と合う業界や企業を面接を通じて理解していきました。母数を増やしてその中から絞っていって残ったのが化学メーカーでした。

 B BtoB中心のメーカーを受けていました。金融や商社は何となく自分には合わないかなと思い、避けていました。派手なことはしていないけど地味ながら堅実に事業展開しているところに魅力を感じました。

 C 地元の企業を見ていました。その中でも安定していて倒産の恐れがあまりないインフラや金融を見ていました。また、実家が農家なので全国展開している農業系の企業も視野に入れていました。

 D 合同説明会で業界ごとの雰囲気をみるところから始めました。そのあとは人事や同期の人柄を見ていくなかで金融に絞っていくことになりました。

  ――エントリーシートを記入するなかで感じた事があれば教えてください。

 A エントリーシートに関しては学生時代頑張ったことを事前に8パターン作っていたのでスムーズに書くことができました。ですが、志望動機はエントリー数が多かったこともあり、苦労しました。

 B エントリーシートを書くのは大変ということを先輩から聞いて早めに提出したので正直苦労しませんでした。ですが、学生時代頑張ったことはどの会社でも確実に聞かれるので3月以前に考えておけばよかったと思います。

  ――内定は何社もらいましたか。また決めたきっかけは何ですか。

 A 3社いただきました。1社は4月の中旬にいただけました。その会社は少し体育会気質が強くて少し違うなと思いました。残りの2社でかなり悩みました。最終的に企業を決めたきっかけは同期の人柄や事業領域の広さです。内定辞退の電話をすることが就職活動で一番しんどかったです。

 C 内定は3社いただけました。先のことはわからないご時世ですから将来性のある事業領域が決め手になりました。

  ――困ったこと、しておけばよかったことはありますか。

 A もっとSPIの勉強をしておけばよかったです。正直最初は簡単だろうと高をくくっていましたが案外難しかったです。難波まで何回も試験を受けに行くのは億劫でした。また、一日に何社も説明会に参加しないといけないことがあったので、説明会と説明会の間の時間をもっと有効活用できたらよかったと思います。

 B 先述のようにエントリーシートの定型文をもっと早くに作っておけばよかったと思います。3月1日から説明会の予約ができるのですが、人気の企業はその日のうちに締め切られてしまいます。実際に説明会に参加できずエントリーシートを提出したものの落ちた企業があったので、徹夜してでも3月1日中に人気の企業はエントリーを済ませておくべきでした。

 D 受けた会社が少なかったので不安になる時期はありました。ある程度は社数を受けたほうがいいですね、もしものことを考えたら。親やリクルーターなど信頼できる相手を見つけて定期的に相談できる方がいいです。

  ――OB訪問しましたか。

 一同 してないです(笑)。

 C 就職支援室に行ってOB訪問をお願いしたのですが、その企業にOBがいないと言われました。リクルーター面談は昼食を取りながら行いました。複数回リクルーター面談を行う企業では同じ質問を年次の違う社員さんに質問できるのがよかったです。

  ――グループディスカッションは何を心がけましたか。

 C 論理的に会話することで意見が活発化していくと思ったので、自分の意見を述べるだけでなく、相手の意見にコメントすることを心がけました。

 D 僕も自分の役割を明確するように心がけました。最初のグループディスカッションでは他の人が発言しなかったので全部で自分がしてしまいました。その結果、議論も進まず落ちてしまいました。それからは自分の役割を明確にして、他の人の意見にコメントしたりしていました。

  ――集団面接では何を心がけましたか。

 C 僕は集団面接では同じグループの就活生と比較されていると思うので、他の就活生にはないようなことをアピールするように心がけました。法学部なので卒論を書く必要はないけれど、ゼミで自主的に卒論を書いていることを言っていました。

 B 僕は逆に集団では自分をアピールする時間が少ないので、とにかく変なことを言わないように気をつけました。自分の個性をアピールする場所は個別面接だと思っていましたから。

  ――個人面接は何を心がけましたか。

 A どれだけ志望度が高いかをアピールすることです。志望度を聞かれた時もちゃんと第1志望と述べました。どこの最終面接も第1志望って言いましたけどね(笑)。そのうえで何故第1志望なのかを論理的に説明できることが大事でした。そのためにも同業他社と比べてどれだけその会社が優れているかをちゃんと調べておく必要がありました。

 D 相手との会話を大事にしました。答えにくい質問にもちゃんと正直に少し考える時間をくださいと言いました。下手に嘘をつくとすぐにばれると思います。誠実さが大事ですね。

  ――勤務地についてはどう思いますか。

 A 全国転勤に抵抗はないです。何年かに一度のペースで新しい職場になることは新鮮で楽しそうです。海外も今のところ語学力に少し不安はありますが抵抗はないです。

 D 独身のうちは全国転勤でいいですが、家族ができたら関西がいいです。

  ――どうしてDさんは理系から文系就職をしたのですか。

 D 大学で専攻している建築を仕事にするつもりはなかったからです。建築はどちらかと言えばモノと向き合うことが多く、私は人と向き合う仕事がしたかったので銀行に就職しました。理系で文系就職することは全然不利ではありません。前向きな志望動機があれば面接でも正直に言っても大丈夫でした。文系就職することは3回生の1月ぐらいから考えましたが、その時期から就職活動を始めてもそれほど遅れているという感覚はありませんでした。

  ――公務員と民間企業の就職活動の両立は可能ですか。

 C 結果からいうと両立はできました。でも、プロセスを考えると両立は厳しいです。4回生の3月〜4月は説明会が入ってしまうので勉強はほとんどできませんでした。仮に両立するにしてもエントリー数を絞るか、3回生のうちから計画的に公務員試験の勉強を進めておく必要があります。どっちつかずはやめておいたほうがいいです。

 用語解説

21世紀セミナー 企業の社員、官公庁の職員による講演会。毎年学内で12月から1月にかけて開催される。

BtoB Business to Businessの略。取引相手が一般消費者ではなく企業であること。

文責

後藤 遼(Hijicho)


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