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おもろい学生おりまっせ! ◇第16回~Chor.Draft・田坪賢人、下村一徳~


 「おもろい学生おりまっせ!」は、大阪市立大学で活動している個性あふれる大学生を取り上げ、紹介していくコーナーです。「市大に存在する興味深い学生の素顔に迫り、学生同士の興味・関心を誘発させること」をコンセプトにしています。

  あなたは「Chor.Draft」をご存じだろうか。2012年に作曲家の石若雅弥を中心として発足した男子パフォーマンスグループである。多くのファンを魅了してきた彼らが、来春3月のコンサートをもって活動を縮小する。今回のおも学ではそんなChor.Draftに所属している田坪賢人(文・4年)さん、下村一徳(文・2年)さんに迫った。

下村一徳さん(左)、田坪賢人さん=2017年12月12日、中村伸二撮影

Chor.Draftとは

 ――Chor.Draftとはどういった団体なのですか?

 下村 泉陽高校のOBで構成されている、平均21歳の合唱を中心としたパフォーマンスグループです。年に1回の定期演奏会と老人ホームや各種イベントでの依頼演奏、週3回のYouTubeへの動画投稿もしています。

 ――同じ高校の卒業生で結成しているのですね。みな同じクラブだったりしたのですか?

 下村 多くは音楽部と弦学部出身です。

 田坪 放送部や卓球部と兼部していた人や、テニス部だった人もいますね。

 下村 泉陽高校のOBであることが条件です。

 ――詳しい活動について聞かせてください。コンサートでは合唱以外のこともされているとか。

 田坪 開演前にマナーを紹介するコントをしたり、バンド演奏、ダンス、昔は朗読劇もしたりしていました。これは石若さんが従来の合唱の枠にとらわれない活動を目標にしているからです。

 下村 ただの合唱団じゃ面白くないと常々語っています。

 田坪 合唱曲を作っているのに「合唱だけだと面白くないじゃん」と言う作曲家です。

 ――YouTubeのチャンネルは総再生数が230万回を超えている人気チャンネルですよね。合唱以外の動画も多いです。

 下村 演奏会や依頼演奏の様子を収録した動画の他に、旅動画、ゲーム実況動画、人狼動画などを投稿しています。これも枠にとらわれない活動の一つです。

 田坪 最初は旅行に行ったことから始まって、今では旅行には重いカメラを6台も持って行って撮影しています(笑)。

 下村 僕は編集を担当しています。5人ぐらいで分担して作業していますが、週に3本出すのですがとても大変です。

 田坪 出演する側も大変ですよ。カメラに向かって話すのは難しいし、旅に行くときは事前にその土地の情報を勉強していきますからね。

 下村 めっちゃ真面目ですね(笑)。

 ――おすすめの動画はありますか?

 下村 環状線の発車メロディを歌った曲が一押しです。この動画からサムネイルなども凝りだしました。

動画『大阪環状線発車メロディ』のサムネイル=YouTubeより

 ――2017年12月31日には「久石譲 ジルベスターコンサート2017」に出演されるとお聞きしました。

 下村 メンバー全員ではなく、有志メンバーの出演なのですが、そうですね。大阪センチュリー合唱団とつながりがあり、呼んでもらっています。

 田坪 Chor.Draftとしては3回目の出演となります。

 下村 僕は今回が初めてなので、とても興奮しています。

 ――久石譲さんといった著名な音楽家とも一緒にステージに立つ。素人にもChor.Draftの凄さが分かります。

 田坪 久石譲さんや相澤直人さんなど、一流のプロの指導を受けることができるという経験はChor.Draftの強味ですね。

 ――そんなChor.Draftさんですが、来春活動を一時休止するのですよね。

 下村 正確には活動を「縮小」します。定期的な活動をする機会がほぼ無くなりますね。2018年3月21日に行われる、サンスクエア堺ホールでの定期演奏会をもって一区切りになります。

 ――どうして活動を縮小するのですか?

 下村 結成時からいる主要メンバーが社会人になってしまって練習の時間を確保することが難しくなっていったことが大きな理由です。

 田坪 解散ではないので、また落ち着いたら活動再開するかもしれません。

 ――次の定期演奏会ではどんなことをするのでしょうか?

 田坪 演奏会って宣伝のチラシに曲目が書いてあるイメージだと思うのですが、Chor.Draftの演奏会の内容は全て秘密なんです。何をやるんだろうというサプライズが一つの醍醐味です。

 下村 ただ今回は休止するということで、新しさとともに、これまでの演奏会で披露した曲などChor.Draftの集大成をお見せできるかもしれません。

 田坪 マイケル・ジャクソンの最後のコンサート「THIS IS IT」みたいな感じじゃないでしょうか。

 下村 チケットは知り合いのDraftメンバーやGmail、SNSでのDMなどから購入することができます!

来春に行われるコンサートのチラシ=下村一徳提供

田坪さん、下村さんに迫る

 ――お二人はいつChor.Draftに入ったのですか?

 田坪 僕は結成当時からのメンバーです。石若さんが大学2年生のときにChor.Draftを創設するってときに誘われて、よく分からないまま最初のコンサートを迎えました。

 下村 僕は高校卒業してからなので去年からですね。高校生の時はコンサートを見に行く側でした。

 ――Chor.Draftと学業とバイトと大忙しだと思われるのですが。

 下村 教職もとっています。

 田坪 僕は副専攻を。

 ――凄い。どうやって活動しているのですか?

 下村 そこはもう気合と根性ですね。

 田坪 無茶苦茶や(笑)。

 ――Chor.Draftでの一番の思い出は何ですか?

 下村 2017年の定期演奏会ですね。二部制(昼の部、夜の部)という初の試みだったのですが、開演前コント内の曲以外全て別のプログラムでした。

 田坪 しかもコントの内容は違った。

 下村 同時に二つの演奏会の練習をするので一番きつかったですが、もう一生無い経験だと思うので、達成感も大きかったです。

 田坪 どれと聞かれると難しいですが、全国に連れていってもらったり、多くの指揮者に指導を受けて練習したり、多くの経験が自分の中で積み重なっていきました。僕は歴史を専攻しているのですが、音楽の学びの積み重ねと歴史の学びの積み重ねは一致する部分があると思っていて、とても良い経験をさせてもらいました。

 ――活動休止することへの想いを聞かせてください。

 田坪 合唱を続けることのモチベーションの維持に悩むことが多かったのですが、楽しんでこられたのは、やはり団員が仲良しだったからだと思います。そういう意味ではChor.Draftが縮小したら自分にとってどれだけ心の支えだったか分かるのかもしれません。正直まだ分からないですね。

 下村 僕は、最初はコンサートのお客さんで、途中から入団したので、Chor.Draftに対して「憧れの人たち」という観客目線も持っています。一人のファンとして寂しいです。

文責

中村伸二(Hijicho)


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