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今の中国ってどうなってるの? 上海短期留学記


 あなたは「中国とはどんな国?」と尋ねられたらどのように答えるだろうか。日本にとって歴史的、文化的に深い関わりのある隣国であるが、悪いイメージを持つ人が少なくないのは事実である。それも無理はないかもしれない。現在でこそ少なくはなったが、中国に関するネガティブなニュースを目にしたことがない人はいないであろうし、中国人観光客のマナーに辟易したことがある人も多いであろう。

 しかしイメージする中国が本当の中国の姿を表しているのかは、日本から見ていては分からない。そこで「今の中国」とはどんな国なのか、この夏上海に短期語学留学をした筆者が紹介する。たった2週間の経験であるため、身近な生活にスポットを当てることとする。

上海ってどんな都市?

 中国東海岸の中心に位置する経済と貿易の都市。中国の中でも有数の発展した都市である。人口は2300万人を超え、多くの外国人が就労や観光で滞在している。日本における大阪のイメージと近く、北京に対するライバル意識が強い。

上海経済の中心である浦東新区=中村伸二撮影

交通編

 上海市内は驚くほど発展しており、街中には高層ビルや大型ショッピングモールが立ち並んでいる。市内には地下鉄が張り巡らされており、どんなところでも地下鉄で行くことができる。乗車率は非常に高く、時間によってはすし詰め状態だった。プリペイドカードや車内のスクリーンなど、ほとんど大阪の地下鉄と変わらない。

 しかし日本と大きく異なる特徴として、改札の前で荷物検査が実施されていた。また、いたるところに監視カメラがあり、警備員の数も多い。聞くところによると、この徹底した監視、警備体制によって犯罪発生率は減り、逮捕までのスピードもとても速いらしい。政府に監視されているという構図に最初は違和感を感じたが、安全を守られているという考えを持つ人が多いのだな、と分かった。

 また、シェアサイクルが非常に発展しており、個人が所有する自転車をほとんど見かけなかった。QRコードを読み取って電子マネーで支払えるので、とても便利である。

シェアサイクルが多すぎて歩道が狭い=中村伸二撮影

食事編

 上海料理は日本人のイメージする中華料理と近いものが多く、小籠包やチャーハンなどが安価で食べられる。しかし麻婆豆腐などの料理は日本のものとは比べられないほど辛い。山椒や唐辛子が容赦なく入れられている。また基本的に油っこい料理が多いため、胃がもたれる。中国で食事をする際には「辛い」「油っこい」「量が多い」ことに気を付けることをおすすめする。しかし心配していた衛生面に関しては、よほど怪しい露店等でなければ、問題ないように感じた。

美味しい小籠包が400円程度で食べられる=中村伸二撮影

 ショッピングモールが多いため、洋食、韓国料理、そしてもちろん日本料理が街中で食べられる。また、ローソン、ファミリーマートといった日本のコンビニが街中にあり、お菓子やインスタント食品が多く売られている。日本人が食べ物で困ることは少なそうだ。

 筆者はUFOを購入し、日本のUFOと味を比較してみた。左が日本、右が上海で購入したUFOである。作り方はほとんど同じだが、日本の製品の「ふりかけ」にあたるものはなく、代わりにマヨネーズが入っていた。味もほとんど同じかと思って食べてみると……全然違う!! 日本のソースと比べるとかなり酸っぱい味付けになっていた。しかしこれも結構美味しく、さっぱりしているため、ぺろりと食べきることができた。

左が日本、右が上海で販売されているUFO=中村伸二撮影

観光編

 とにかく人、人、人だらけである。中国人にとっても上海は観光地なのだ。筆者は上海博物館に二度訪れたのだが、入館に2時間ほど並ぶ必要があった。人があまりにも多いため、能動的に行動しなければどんどんと時間をロスしてしまう。日本で見る中国人観光客のグイグイくる感じは、中国でのこの観光スタイルが理由なのかもしれない、と感じた。

 接客は日本と比べると丁寧ではないが、筆者の拙い中国語と英語交じりの言葉にも、嫌な顔をせずに対応してくれる店員が多かった。英語で話したいときは若い店員に話しかけたほうが伝わりやすい。またショッピングモールなどの店員の接客はとても丁寧である。日本語が話せる人もチラホラいて、テンションが上がった。

 

 交通、食事、観光の三つの観点から上海を紹介したが、他にも多くの部分で上海はとても発展している都市であることが感じられた。経済発展とともに街の環境もどんどんと改善されているようだ。イメージしがちな中国の「汚い」「危険」といった姿は、少なくとも上海では当てはまらなくなってきているのかもしれない。少しでも中国に興味を持っているのなら、ぜひ現地に足を運び肌で感じてみてはどうだろうか。筆者が感じた中国と違う、あなたが見つける中国を楽しんでもらいたい。

文責

中村伸二(Hijicho)


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