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ドイツってどんな国?意外と知られていないドイツ 留学体験記


 ドイツと聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。ビール、ソーセージ、ベルリンの壁……だいたいこの三つは、まず浮かぶ。しかし、それ以外となるとどうだろう。案外浮かばないものではないだろうか。今回は、有名なはずなのにあまり知られていないドイツに注目したい。

 筆者は8月、語学留学としてドイツ北部のハンブルクに滞在した。この語学留学はサマースクールと呼ばれるもので、ドイツ語を学ぶために1ヶ月間ハンブルク大学に通うプログラムである。たった1ヶ月ではあるが、その留学を通してドイツと日本の違いに驚かされることが多々あった。筆者の体験を含め、その一部を紹介する。

 

「水が合わない!」編

 日本で水といえば、軟水である。しかし、ドイツでは硬水が一般的だ。水道水はもちろん、スーパーで売られているミネラルウォーターも日本より硬度が高いのである。味に違和感があるし、体調を崩してしまう人もいるとか。慣れるまでは少量ずつ、ゆっくり飲むことをオススメする。

 また、水に関してありがちな失敗が「間違えて炭酸水を買ってしまう」ことである。これは実際に私がやってしまった失敗だ。そもそも日本ではそこまで炭酸水を飲むことが一般的ではないから、飲料水のすぐそばに炭酸水が売られていることが少ないのである。ドイツでも表示を見れば分かるのではと思うかもしれないが、そもそも炭酸水が売られているなんて思ってもみなかったことが失敗の原因だと思う。ドイツを訪れた際には、間違ったほうを買わないよう気をつけてほしい。

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炭酸水(左)と炭酸なしの水=中村真由撮影

交通機関編

 日本の大半の駅では、券売機で切符を買って改札を通らなければホームには行けず、電車に乗れない。しかし、ドイツはどうだろうか。なんと、券売機はあるが改札が無いのである。だったら、不正乗車し放題なのではないかという考えが頭をよぎってしまうだろう。実際に筆者はそう考え、駅で人々を観察してみた。すると、ほとんどの人がきちんと券売機で切符を買ってからホームに行くのである。これは電車だけでなくバスも同様だった。気になってドイツ人に聞いてみると、こう言っていた。「乗客がお金を払わないと交通機関が運営できないことを皆分かっているから」。

 ドイツ人は真面目だというイメージはあったが、このモラルの高さには感動した。後々調べてみると、改札口を設置しないのは設置費用が不正乗車による損失を上回るからだという経済的理由があるようだが、交通機関の運営と乗客の信頼関係は日本よりも強いことは明らかである。

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券売機=ベルリン中央駅で、中村真由撮影

食事編

 筆者が最も苦労したのは食事だ。日本と比べ、量がとても多いのである(一食あたり、日本の1.5~2倍ほど)。それは大学の食堂でも、街中のレストランで食事をするときでもそうだった。量が多いことに加え、主食がジャガイモであることがほとんどで、さらに満腹になるのだ。しかし、どの料理もとても美味しいことは間違いない。北ドイツでは、「カリーヴルストというフライドポテトとソーセージにカレー粉とソースがついた料理」が特に有名である。屋台でも、レストランでも北ドイツにいれば、たいていどこにいても食べることができる。ジューシーなソーセージに香ばしいカレー粉がぴったりと合っていて絶品だ。ベルリンやハンブルクなどの北ドイツを訪れたときにはぜひとも食べてみてほしい。

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カリーヴルスト=ハンブルク中央駅レストランで、中村真由撮影

 北ドイツの紹介はいかがだっただろうか。今回紹介したこと以外にも、ドイツと日本の違いはさらにたくさんあり、多すぎて書ききれるものではない。筆者の参加したサマースクールは、おそらく来年も実施されるはずだ。参加費は授業料、寮の宿泊費、教材費、遠足代、ハンブルク市内全交通機関の1ヶ月定期含め1400ユーロ(申し込み手続きの2月時で約18万円)だった。他の国の留学プランに比べれば安いため、留学を考えている人にはぜひとも勧めたい。留学は、語学の勉強だけではなく、異文化に触れる絶好のチャンスだ。人生で一度くらい行ってみても損はないだろう。

 今回の留学で、一番印象に残ったのはドイツに住む人たちの優しさだ。私は何度も現地の人たちに助けてもらった。重い荷物を持っているとき、買い物で困っているとき、道に迷っているときなど、その場面はさまざまだ。しかし、私が声をかけるとほぼ必ず、一度立ち止まって話をきいてくれる。今回の記事では、日本とドイツの違いをいくつか紹介したが、このような「困っている人を助けようとする」点はどちらの国も同じだと私は思う。

 この記事で少しでもドイツに興味を持ったのなら、ぜひとも一度訪れてみてほしい。

文責

中村真由(Hijicho)


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