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彦根に伝わる幻のゲーム カロム


 カロムというボードゲームをご存じだろうか。ルールは簡単。交互にストライカーと呼ばれる玉を用いて自分のエリアからポケットに自分のパックをすべて入れ、ジャック (王様) を先に入れた方が勝ちになる。ビリヤードとよく似ているが、大きく異なる点がある。ビリヤードではキューを用いて手球を突くが、カロムではおはじきの要領で、指を用いてストライカーをはじくのだ。

カロム

カロムボードの各部分と玉の名称。ジャックスポットにジャック、センターサークルにパックを並べて始める。

 ルールが簡単で誰でも遊べるカロムだが、現在、彦根とその周辺でしか遊ばれていない。そんなカロムについて、日本カロム協会の大須賀さんにお話を伺った。

― カロムの起源はどこですか。
 エジプトかエチオピアあたりです。そこから欧州や、パキスタンやインドといったアジアへと広がっていきました。

 ― 日本にはどのように入ってきたのですか。
 約100年前に米国経由で入ってきました。一時は全国に広まりましたが、現在は彦根とその周辺のみで遊ばれる競技になってしまいました。 

― なぜ彦根では残ったのでしょうか。
 理由の一つとしては、彦根の地場産業が関連している可能性が高いです。彦根では昔から仏壇作りが行われており、木工細工が盛んであったことから、カロムのボードや玉を作る技術も受け継がれたのだと考えられます。

― カロムボードはどうやって入手できますか。
 彦根市内のおもちゃ屋やネット通販で、1万3500円で購入できます。

― うまくプレーするコツを教えてください。
 アタッカーをはじく力の加減とそのコントロールですね。玉が飛び跳ねないように指を寝かせてはじくとうまくいきます。

― カロムの魅力は何だと思いますか。
 世代を超えて、大人も子どもも一つのボードで一緒に遊べるところですね。勝っても負けてもみんなが笑顔でいられることも大きな魅力です。

image2
写真=カロムをプレーする老若男女

 

From Editor

 カロム全日本選手権が6月21日、彦根市民体育センターで開催された。会場を走り回っていた子どもたちが、試合が始まると真剣にプレーしていた姿が印象的だった。カロムにはテレビゲームやスマートフォンをも上回る魅力があると筆者が確信した瞬間であった。

参考サイト

日本カロム協会ホームページ http://www.biwako.ne.jp/~carom/
彦根カロムのルール http://www.biwako.ne.jp/~carom/carom/rule.html

文責

松岡進之介 (Hijicho)

イラスト

中村真由 (Hijicho)

写真

亀田誠 (Hijicho)


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