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11/27(日) 決戦!大阪・秋の陣  府市ダブル選挙


専門家の目

今回のダブル選を、市大生はどのようにみればよいのだろうか。本学の法学研究科の砂原庸介准教授 (政治学) にお話を伺った。(聞き手:近藤龍志 (Hijicho) 、井坂直也 (Hijicho) )

1ページ目:選挙に行こう
2ページ目:市長選候補者の顔ぶれ
3ページ目:府知事選候補者の顔ぶれ
4ページ目:重要政策について

ー平松市政への評価は
平松市長を評価するのは、難しいですね。特に目立った政策をとったわけではないですから。橋下知事の当選以降、知事のアクションにどう応えるかということに終始していた感があるので、彼自身のリーダーシップというものを評価することが難しいんです。
市の財政には、公務員の給与削減など若干改善した面も見られます。改革の動きはあったと思いますが、知事の存在の影に隠れてあまりオープンにならなかった。そこが残念なところです。

ー橋下知事への評価は
振り上げた拳を下ろすのが上手いなと思います。何かを攻撃・挑発して散々大衆を煽っておきながら、大衆の気づかないところで妥協している、ということが多いですね。
彼の実績は府市の水道事業の統合や、ダム政策における受益者への説明など、彼なりのビジョンをもって都市作りに取り組んでいるところにあるでしょう。

よく話題になる「大阪都構想」ですが、公表された段階では私は好感をもっていました。というのも、吹田や八尾などもまとめて特別区にしてしまおう、というのがあったからです。現在は、ベッドタウン(吹田や八尾)から大阪市に通勤する人がとても多いと思いますが、彼らの納める住民税はベッドタウンに使われるんです。しかし、彼らは地下鉄などのインフラを使って生活しているわけですから、彼らの税金を都市部に集中・再投資できるようにしよう、という発想は十分にありうる議論だと思います。

ただ、後に区長公選制・予算権限を区に与える、ということが出てきましたが、それだと集中投資というよりは各区に分散して投資が行われるようになると思います。そうなると、都市部の集中投資という考えからは逆行しているのではないかと思います。それならば「都」というよりは、大阪市を分ける「分市」に近い性格が強くなると思います。
他に、教育基本条例・職員基本条例案が取り沙汰されていますが、これは都構想との関係はないでしょうし,なぜ今この提案がされるのかよくわかりません。彼自身が選挙に負けるのではないかという危機感をもっていて、それが他所を攻撃するという行動に現れているのかもしれません。

ーこの選挙に臨む学生にアドバイスを
よくテレビで言われているような、「独裁者」を認めるかどうか?というような単純な構図で捉えることは避けた方が良いと思います。もちろん、投票する皆さん自身が様々な評価軸をもって選挙に臨まれることかと思いますが、「自分がどのような評価軸で評価しているのか」という点を意識して、多様な角度から問題を捉えて判断する必要性があると思います。

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文責

井坂直也 (Hijicho)


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