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100分授業開始の真意と影響


 来年度の前期から、本学医学部医学科を除く授業時間が集中講義を含め100分になることが11月9日に正式に発表された。100分授業の詳細を聞くために大学運営本部の福谷樹幸さんと竹澤直之さんにお話を伺った。

 

 ――今回、延長に踏み切った理由を教えてください。

 きっかけとしては全国の大学で教育の質を保証する動きが強まったことが挙げられます。そして、法令によって一律90分であった授業時間(期間)が各大学に決定の裁量を委ねる方向に変更されました。近年、授業時間を延長する大学が増加傾向にあります。それを受けて、市大でも検討が始まりました。本学の授業はディスカッションやディベートのようなアクティブラーニング授業に比べ、講義形式の割合が多いのが現状です。それでは一方的に話を聞くだけで、受動的な学びになりやすいです。与えられた課題について自分なりに考え、周りと意見を共有するアクティブラーニングの授業を増やそうとなった時に、講義と同じ90分では時間が足りないという意見が出ました。そこから本格的に協議が始まりました。

 ――来年度からはアクティブラーニングの授業が多くなるということですか。

 そうですね。今は先生方に方向転換をお願いしている状態なので、急にアクティブラーニングの授業が増えるかどうかは分かりません。また、もちろんアクティブラーニングに向かない分野もあると思います。あくまで講義との授業のバランスが大事だということです。全てをアクティブラーニングの授業にするというわけではありません。

アクティブラーニングの授業のイメージ=竹澤直之さん提供

 

 ――授業を100分にする以外の案にはどのようなものがあったのですか。

 15分の休み時間を10分に削るという案もありました。しかし昔、休み時間が10分だった時、スポーツの実習の着替え、広い構内の移動、特に障害のある方々の移動には足りないという意見が出ました。その要望を踏まえて休み時間の延長に踏み切ったためそれを再び短縮するのは良くないと考えました。また、昼休みを削る案も出ていました。しかし、そうなると食堂に行くことができる時間が短くなるわけですから、人が殺到しさらに混雑することになります。その点においても昼休みの短縮も採用されませんでした。

新旧の時間割=福田夏実作成

 

 ――100分授業になることで考えられる問題点は何ですか。

 まず初めに5限の授業の履修率が下がることが考えられます。5限の終了時間が50分遅くなるわけですからね。その時間は全学共通科目の開講が多いので不安ではあります。開講数は維持するように努めますが、どうなるかは見えないところです。二つ目としては部活、課外活動やアルバイトなど授業以外の活動時間が短くなることが考えられます。

 ――食堂や閉門時間はどうなりますか。

 変更があればお知らせすることになります。

 ――最後に、学生の皆さんにメッセージをお願いします。

 今回の授業時間の延長で、特に4、5限の終わる時間が遅くなります。先ほども述べたように、学生の皆さんにはバイトやサークルなどに影響が出ることが考えられます。そのことに関して問題に感じる方も多いのではないでしょうか。ですが、学生の本分は学業です。授業の時間の延長が教育の質のさらなる向上をもたらし、皆さんの学業の成果が上がって、将来的に社会に羽ばたく人材になることを期待しています。

文責

福田夏実(Hijicho)


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