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浅香に広がる「子ども食堂」


 地域の大人が無料か安価で食事を提供し、地域の子どもたちの居場所を作る「子ども食堂」の取り組みが、大学からほど近い浅香地区でも行われている。運営するのは、浅香地区まちづくり協議会の一員である住吉さんや山本さんらによって結成された「チャレンジ会」。

 浅香地区では、高齢化や市民交流センターの廃館に伴い地域コミュニティが失われつつある。そこで山本さんは地域で子供が気軽に集まれるような居場所の必要性を感じたという。「ここに来たら何か面白いものがある、楽しい人がおる、そう思ってほしい」との願いから様々なイベントを企画し、今年8月には「水かけ祭り」イベント型のこども食堂を開催。10月からは新たに定期こども食堂を始めた。今回は定期こども食堂の2回目。

 11月12日にあさか会法人本部前で行われた子ども食堂では、限定30食で無料のカレーライスがふるまわれた。午前7時から煮込んだ甘口と中辛の2種類のカレーは、子どもたちへの思いやりの表れだ。元気におかわりをする子もおり、カレーでいっぱいだった大鍋はすぐに空になった。食べ終わった子どもは大人と楽しそうに遊び、子ども食堂を堪能した。img_3496

賑わう子ども食堂=あさか会法人本部前で11月12日、中村真由撮影

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子ども食堂でふるまわれたカレーライス=あさか会法人本部前で11月12日、中村真由撮影

 開催に必要な食料はメンバーのカンパを中心に調達され、あさかで祭りの収益や募金を資金とする。今後は、フードバンクも活用しながら運営するつもりだ。

 活動の賛同者は少しずつ増え、社会福祉法人で働く人のみならず、医療に関わる人、保育士、学生と幅広い。

 ただ、子ども食堂には問題もある。子ども食堂にどうしても貧困というマイナスのイメージがつきまとい、支援を必要とする子どもが訪れにくくなっている可能性があるのだ。山本さんは、格差をなくすためにキッザニア型のイベントを企画していると話す。これは、働いた分だけお金(地域通貨)をもらって、それを使って模擬店で食べることができるというものだ。そうすれば、貧困層の子どもとそれ以外の区別をつけることなく楽しめる。

 「なくなったものを追いかけても仕方がない。(これから)街をどう動かしていくかが課題です。」と山本さん。子ども食堂はその端緒となりそうだ。

 次回の子ども食堂は12月10日。うどんがふるまわれる予定だ。

 問い合わせはTEL06-6698-5702(あさか会法人本部)。

フードバンク

 まだ食べることができるのにさまざまな理由から流通できなくなった食品を、食べ物に困っている人に無償で届ける活動のこと。

文責

中村有里(Hijicho)


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