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コラム日本 vol.4 納豆に見る地域差


 今回の「コラム・日本」では、日本の伝統食である納豆について述べていきたい。

7月10日は納豆の日

突然だが、7月10日は納豆の日である。この事実を既に知っていた読者は少ないのではないだろうか。この記念日は7 (なっ) 10 (とう) の単なる語呂合わせにすぎない。しかし、この納豆の日が制定された背景について調べてみると興味深いことが分かったのだ。

納豆の日が制定された背景
当初、納豆の日は、昭和56年 (1981) に関西納豆工業共同組合が関西における納豆の消費拡大を目的として、関西限定で制定された記念日であった。その後、全国納豆共同組合連合会が平成4年 (1992) に改めて、7月10日を納豆の日と決めたことにより、全国的な記念日となったのである。
では、各地域の納豆の消費量について、統計を利用して検証してみたい。

各地域の納豆の消費量
表を見てほしい。これは、総務省統計局の家計調査で判明した1世帯あたりの納豆の年間支出金額(平成24年)を表したグラフである。近畿地方は2,338円と全国で3番目に少ない。また、都道府県別に見た場合でも、43位 大阪市 2,650円、46位 神戸市 2,494円、47位 和歌山市 1,976円 <農林水産省「食料品消費モニター調査」(平成11年度)を参照> となっており、関西では特に納豆を食べないという事実が浮かび上がってくる。
全体的に見ると、東日本の方が西日本よりも納豆の消費量は多い傾向にあり、食文化の差異を見て取ることができるだろう。ちなみに、生産量日本一は茨城県、消費量日本一は福島県だ。

納豆グラフ

では、なぜ関西では納豆が敬遠されるのだろうか。
 
関西で納豆が好まれない理由
関西で納豆が敬遠される理由として挙げられるのは、納豆を食べる文化が無かったことである。その背景としては、関西は関東に比べて高温多湿であり、納豆菌が関東より臭くなるために食文化として根付かなかったのだ。
他の背景としては、関西では食文化が豊かだった為、保存食品である納豆は普及しなかったというものである。昔は、全国から物資の集まる都が奈良や京都にあった為、保存食は必要とされなかったのだろう。
しかし近年では、納豆に含まれる成分の健康促進効果がメディアで報道された影響により、関西においても若者を中心に納豆の消費量が伸びてきている。将来は関西でも納豆を好む人が増えるかもしれない。

終わりに

今回のコラムでは、納豆にスポットをあてて食文化の地域差について見てきた。
関西では匂いのために納豆を苦手とする人が多いことが分かったが、どうすれば納豆の匂いを軽減できるのだろうか。それは納豆に酢や大根おろしを混ぜることである。興味のある人はぜひ試してもらいたい。 !

【参考URL】
「なるほど統計学園」
http://www.stat.go.jp/naruhodo/c3d0710.htm
「『関西人、納豆を食べない』というのは俗説か」 
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091157927912.html
「納豆 (wikipedia) 」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%8D%E8%B1%86
「OKWave」
http://okwave.jp/qa/q269721.html
「農林水産省ホームページ」
http://www.maff.go.jp/j/study/daizu_gensanti/01/pdf/data1.pdf
「教えて!goo」
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/634843.html?from=recommend
              

文責

 山原怜太朗 (Hijicho)


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