みなさんは、ザンビアという国をご存じだろうか。アフリカの南部に位置する国だが、その国名にピンとくる学生は少ないだろう。
さらに言えば、アフリカに対して明確なイメージを持っている学生はあまりいないだろう。今夏にザンビアを訪れ、そこで見てきたことを写真展の形で発信しようとしているのが、文学部3回生の米田愛恵(よねだまなえ)さんだ。
ザンビアへの訪問だけでなく、ボランティアなど様々な活動に精力的に取り組む彼女に迫った。
ザンビアに生きる人たちを伝えたい
私は夏に、ザンビアへのスタディツアーに参加しました。アフリカと聞くと、発展途上国、貧富の差、紛争など、日本ではあまり良いイメージがないのではと思います。私自身も行く前は、厳しい環境が多いのではという印象を持っていました。しかし、実際行ってみると現地の人はあたたかく陽気で、とても面白かったんです。ザンビアは、エイズや貧困の問題を抱えていますが、その中でも笑顔が溢れています。ザンビアという国、そこで生きる人たちが大好きになり、日本の人たちにも彼らの笑顔を知って欲しいと思いました。13日間を単なる思い出にしたくない、自分の中で次のアクションに繋げたいという目標があったので、その思いをシェアするために写真展を開催することになりました。
写真展では、自分たちがザンビアで撮った写真を展示します。ギャラリー代や印刷代は、クラウドファンディング(※注)を利用して寄付金を集めました。また、今回のイベントでは、写真展にスタディツアー参加メンバーがずっと在廊していて、メンバーとも交流できるようになっています。大阪2日目にはトークイベントも開催します。メンバーの口から直接ザンビアでの経験を伝えてもらうことで完成すると思っています。
知ってくれた人が何かアクションに移してくれたらと思います。そして、なんとなくアフリカに行ってみたいけどよくわからない人や、興味はあるけど踏み出せないという人の背中を押せたらと思います。
人との縁を大切に
―これまでの大学生活で力を入れてきたことは?
文学部支援機構、東北でのボランティアとみちのく caravanという東北の写真展を開催する団体での活動、カンボジア訪問、ザンビア訪問など、一貫性のない大学生活でしたが、私にとっては人のつながりを感じる大学生活でした。人との縁を大事にし、縁があればいつでも環境に飛び込んでいく気持ちを大切にしています。
―休日の過ごし方は?
寝ているときもありますが、弾丸で東京のイベントに行くこともあります。落差がはげしいですね。(笑) 写真が好きなので、土曜日は団体の会議で京都に行くので、京都をぶらぶらしたりしていますね。
―20万円あったら?
ザンビアに行きます。14万で航空券を取れるんですよ。
今度2月に行く予定です。
―大切にしている感情は?
ちょっとでも惹かれるものがあったらやる、という姿勢です。
ザンビアで色々なことを感じました。明日死ぬ、となったときに何を後悔するかを考え、後悔することをつぶしていくようにしています。
―どんなふうに生きていきたいですか?
常に柔軟にありたいです。
自分の考えを持っていつつ、その考えが回りからの影響でなく自分がフラットに考えられた結果でありたいです。その一瞬一瞬に全力を尽くしていたいと思いますね。
―市大生に一言!
大学にいると、すごく中に籠っている感じがするんですが、外の世界も見てみてほしいですね。外に飛び出すと、もっとおもしろい人、おもしろい景色に出会えると思います。
海外に行くことを勧めているわけではないですが、ちょっと足を伸ばしてみたら色々な発見があり、それによって市大をまた好きになることもあるかもしれないと思います。
私ももっと飛び出さないといけないですけどね!
(注) クラウドファンディング…特定のプロジェクトまたはベンチャーの資金調達をするために、インターネット経由で不特定多数の人に財源の提供や協力などを求めること。
From editor
私は米田さんとこれまでにも交流があったが、米田さんの活動を知るたびにとてもエネルギッシュな女性だと思う。海外に出たりボランティアに打ち込んだりしている学生は「意識が高い」という言葉で片付けられがちだが、米田さんは自分がやってみたいことをやっているだけなのである。それと同時に、常に新しい環境に飛び込んでいく、向上心を忘れない姿勢がとても強い。後悔したくないという気持ちで様々なことに挑戦し続ける彼女は、3月からフランスへの留学をも控えているという。
イベント概要
アフリカ南部に位置するザンビア共和国。日本人の多くがアフリカ=貧困、危険などのイメージを持つ中、ザンビアという国が一体どのような場所なのか。2013年8月19日より13日間、スタディオアフターモードと株式会社日本エコプランニングサービスによる「ジャーナリスト佐藤慧と行くザンビア・スタディツアー」に参加した8名が、実際にザンビアで見て、考え、感じたものを各々の視点で伝える写真展を開催します。ギャラリーには小さなカフェスペースも設けていますので、来場者の方々と交流しながら、ザンビアという国を身近に感じて頂けたらと思います。みなさんのご来場を心よりお待ちしております。
大阪会場「Cartabianca」
(http://cartabianca1918rosso.com/ssb/map)
日時:12月14日(土)13:00〜20:00
12月15日(日)11:00〜19:00
※メンバーによるトークライブ
12月15日(日)14:00〜15:00
◆入場:無料
文責
長澤彩香 (Hijicho)
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