府知事選候補者の顔ぶれ
府知事選挙には「大阪維新の会」前幹事長の松井一郎氏 (47) 、前大阪府池田市長の倉田薫氏 (63) 、共産党推薦の梅田章二氏 (61) がそれぞれ立候補を表明している。(2011年11月2日時点)
松井一郎氏
維新の会の元幹事長である松井氏は「橋下府政を継承する」としている。また、維新の会の公約として「大阪都構想」「教育基本条例案」「職員基本条例案」を掲げている。知名度の面では橋下氏に遠く及ばないが、「人ではなく政策で選んでほしい」としている。
ただ、橋下氏は「維新の会の府知事候補は外部から擁立する」としていたにもかかわらず、幹事長である松井氏に出馬を打診。維新のメンバーにも明かされていなかったようであり、維新内部でも波紋が広がっている。
倉田薫氏
池田市長である倉田氏は元々橋下氏と交友があるが、今回出馬を表明。維新の会の府知事選候補者決定の際の手法を疑問視し「卒維新」を掲げ、民主・自民などが支援する意向で、平松氏も連携に意欲を見せている。
倉田氏が出馬を表明した背景には、府下の首長たちの厚い信頼がある。橋下知事の就任当初、市町村補助金の大幅削減案を打ち出した際、猛反発する市町村長の前で涙した橋下知事に対し「泣きたいのはこっちだ」と発言した。今回、倉田氏擁立の際に府下の市町村長が署名活動を行い、池田市を除く府内の42市町村長のうち、30人から出馬に賛同する意向を得られ、「30人の首長の熱い思いを受け、断る理由はない」と述べた。
「大阪都構想」について「(大阪市の) 260万人の基礎自治体は大きすぎる」と理念に理解を示した上で、国の法改正問題があることや維新の会の具体的中身やスケジュールが不明確な点があることから争点化を避ける意向を示している。
梅田章二氏
弁護士で、共産党推薦の梅田氏は、「原発ゼロ」を公約に掲げている。その他にはくらしと福祉の安全・安心、子どもたちが輝く教育、中小企業支援を改革の柱とし、災害への備えでは、東海・東南海・南海の3連動地震を想定した府総合防災計画を策定し、学校耐震化は2014年度までの完了を目指すとした。JR大阪駅北側の再開発地区「うめきた」に、災害時の避難場所にもなる公園の整備も掲げた。
維新の会が公約に掲げる教育基本条例案については、「子どもに過酷な競争を与える一方、教職員に相対評価の締め付けを強いる」として反対姿勢を強調した。
文責
近藤龍志 (Hijicho)
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