「梅田サテライト」をご存じだろうか。本学には杉本キャンパスと阿倍野キャンパスの他にもう一つ、大阪市立大学の名を冠した施設がある。梅田サテライトとはどんな施設なのか、どんな行事が行われているのか、大学運営部の垣谷さんにお話を伺った。
——そもそも「梅田サテライト」とはどんな施設なのですか。
梅田サテライトは「創造都市研究科」、「都市経営研究科」、「文化交流センター」を合わせた総称です。
「創造都市研究科(募集停止)」と「都市経営研究科」は社会人向けに開設された大学院です。都市経営の諸問題を経済、経営、政策、地域、法などの視点から解決できる力を養うことを目的としています。
「文化交流センター」は、大学で培った研究成果を市民に公開講座という形で伝えたり、本学教員・OBが各界の研究者などと情報交換、意見交流をしたりする総合施設です。
これらの活動が、大阪駅前第2ビルの6階で行われています。
——これらの施設が設立された時期と経緯を教えてください。
文化交流センターの設立年は1982年です。1980年の本学創立百周年記念事業の一環として建てられました。大学における学術研究の成果を社会に還元し、合わせて学術文化の振興に寄与することを目的としています。本学の約6500人のOBや約290の関係法人から集められた8億4167万円の寄付と、大阪市費の8000万円を元手に、大阪駅前第3ビルの16・17階に設置されました。2002年からは大阪駅前第2ビルの6階に移転しています。
創造都市研究科は2003年に、都市経営研究科は2018年に開設されました。
社会人大学院の講義が行われる大講義室。ビルの角に面しており、窓から大阪駅が見える=5月13日、橋本崇俊撮影
——公開講座とはどんなものですか。
文系理系問わず、あらゆる分野の教授が、自身の最先端の研究内容について一般の市民の皆様へ紹介しています。午後6時30分から午後8時まで行われており、受ける際には事前の申し込みと1講座につき500円の料金が必要です。大阪市立大学の学生は全講座を無料で受けられます。講座のリストはこちらに記載されております。
公開講座が行われるホール、収容人数は約120人=5月13日、橋本崇俊撮影
——公開講座はどんな人が受講されますか。
高齢の方が多いですね。市大生が受講しに来ることは稀です。
——公開講座の他に文化交流センターで利用できる制度や施設などはありますか。
主に本学の卒業生を対象とした談話室があります。OBどうしで集まるラウンジとして使用して頂いております。企業のリクルーターとして市大の卒業生が就活中の市大生と待ち合わせすることもあります。お名前と卒業年を記入するだけで談話室の利用手続きができます。また、卒業生の同行の方も利用が可能です。
談話室=5月13日、橋本崇俊撮影
——最後に今回の記事を通して告知したいことなどはありますか。
やはり公開講座に関してですね。様々な分野の興味深い研究内容を、その専門家である教授から聴ける機会ですので、ぜひとも市大生の皆さんに積極的に受講してもらいたいです。大学で平日の講義を終え梅田サテライトへ寄り道して、夜からの公開講座を見て帰る、といったことも時間割によっては可能です。普段受講している講義とは違った方面の学問に触れてみませんか。
文責
橋本崇俊(Hijicho)
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