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住吉かかしプロジェクト 10代最後の夏の思い出


 住吉大社では2013年から「住吉かかしプロジェクト」が行われている。このプロジェクトは、「米作り」の体験を通して、農耕・稲作文化への理解を深める目的で行われており、住吉大社「御田植神事」で使用される苗を無料で提供してもらうことができる。その代わりに住吉大社にはかかしを提出するというものだ。

 筆者は大阪市立大学新聞 Hijichoとして、このプロジェクトに参加した。

稲を取りに行く

 6月19日、住吉大社に稲を取りに行った。1人では住吉大社から大学まで運ぶことができなかったので、4回生の先輩に運搬を手伝ってもらった。この日はとても暑く、土と稲が入ったバケツはとても重かった。運搬を手伝ってくれた先輩には心から感謝している。

電車で稲を運ぶ様子=阪堺電気軌道上町線内で6月19日、加藤菜々子撮影

稲を育てる

 稲をもらった6月19日から7月28日の間は、バケツの中の水がなくならないように水を与え続けた。稲の水やりを手伝ってくれた部員にはとても感謝している。

成長を続ける稲=杉本キャンパス第7合同部室で7月13日、加藤菜々子撮影

中干しを行う

 7月29日から8月1日の4日間、バケツの中の水を抜き、中干しを行った。中干しをすることで、より強く根が張るそうだ。 

実ができる

 8月19日、稲に水やりをするため大学に向かった。水をあげようと稲の様子を見てみると、三つのうち一つのバケツの稲に実がなっていることが確認できた。

 また、26日にはもう一つのバケツの稲の実もなっていた。さらに、30日にはすべてのバケツの稲の実がなっていることが確認できた。

初めて実を確認する=杉本キャンパス第7合同部室で8月19日、加藤菜々子撮影

たくさんの実がなる稲=杉本キャンパス第7合同部室で8月30日、加藤菜々子撮影

 9月に入ると実が色付き始めた。

色付き始める稲=杉本キャンパス第7合同部室で9月12日、加藤菜々子撮影

 

かかしを作る

 9月12日、サークル活動終了後に部員の協力のもと、かかしを製作した。かかしにはすべて廃材を利用した。かかし作りは初めてだったが、和気あいあいとした雰囲気で楽しく作ることができた。しかし、人間をモチーフにしたにも関わらず首が異様な長さで、ろくろ首のようになってしまった。また、頭をガムテープで固定したら、頭が後ろに引っ張られてしまい、かかしは正面を向くことができなくなってしまった。今後かかしを作ることがあれば、これらの反省を活かして作りたい。

 9月20日のサークル活動では、このかかしの名前が「ひじちょん」に決定した。そして10月2日、ひじちょんは住吉大社に引き取られた。

部室に佇むひじちょん=杉本キャンパス共通研究棟で9月22日、加藤菜々子撮影

住吉大社に佇むひじちょん=住吉大社で10月15日、村島健太撮影

稲が折れる

 部室移転に伴い、稲を移動させた。その場所は狭い通路となっており、開けた場所よりも風が強かった。筆者はそれに気付かず約2週間も放置したので、稲はボキボキに折れてしまった。次は開けた場所に放置したが、日照時間が足りず、実が枯れてしまった。また、鳥に少し実を食べられてしまった。

折れる稲=杉本キャンパス共通研究棟で10月17日、加藤菜々子撮影

収穫

 10月24日、稲の収穫を行った。収穫できた量は一握りで想像以上に少なかった。とてもおにぎりを作れるほどの量ではなかった。

収穫した実の一部=杉本キャンパス共通研究棟で10月31日、加藤菜々子撮影

 途中までは実もたくさんでき順調だったが、鳥対策や日照時間を考えることを怠ってしまい、実の多くが枯れてしまった。ただ水を与え続けていれば実がなるだろうと考えていたが、思っていたよりも稲は繊細だった。もしまた参加する機会があれば、適切な管理を行い、収穫した米でおにぎりを作りたい。

文責

加藤菜々子(Hijicho)


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