細江川 (現・細井川)

細江川は、かつて依羅池および旧寺岡村 (現在の住吉区長居) を水源とする、全長約4.2kmの川。現在は約2.5kmまで縮んでいます。古代は細江川の河口に住吉津が開かれ、港として重要な役割を果たしていました。

住吉津のある河口を「住吉の細江」と称していたことから、細江川と呼ばれるようになりました。また万葉集にある「浅沢」もこの川を指すものだといわれています。岸は殆ど田畑で夏の渇水時には水車で自分の田に水を入れている風景は各所で見られたといいます。この頃の農家の子どもは、学校から帰るとしばしばこの水車を踏まされていたそうです。

明治・大正・昭和初期まで、現在の墨江中1丁目83番地付近に船着き場があり、園山の対岸に土や野菜を運んでいました。ここで荷を積んだ船は西に突き当たり、十三間堀川 (現在の阪神高速道路) を北上し、四ツ橋・信濃橋・天満橋方面まで運んでいました。7月には船頭さんたちが自分の船に知人親族を乗せて、天神祭の船渡御を見物しに来ていました。また、十三方面に行くときは、住吉川へ出て新田の水路を北へ進んでいました。当時は、荷馬車よりもこれらの水路を利用した船の運搬の方が多かったのです。

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