大学1年目の反省

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 Hijicho1回生の橋本です。後期の試験期間がそろそろ終わる頃ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

勉強や仕事などで忙しい最中は、これが終わったらあんなことやこんなことをしよう、とその後の行動計画がモクモクと立ち並ぶのに、作業から解放されいざ自由になると何をしていいかわからなくなりますね。そんな春休みが近づくこの時期を良い節目として、1回生を終えたばかりの僕がこの場をお借りして書きたいことがあります。

 

 それは「所属学科での人間関係の構築に失敗した者がいかに1年を過ごしたか」です。これを読まれた方が僕の体験から「大学1年目で不可欠な行動」とは何かを知っていただければ幸いです。

 前期と夏休み、後期の3つに分けてお話したいと思います。

 

 

 僕の所属する学科では、学期の初めに必ずオリエンテーションが行われます。1年目の前期の場合、教授や学生がお互いに自己紹介をした後懇親会をします。そこでは全員が初対面・・・かと思いきや、オリエンテーションの集合場所では既に十数人の人だかりが談笑していました。最近は大学合格が決まるとSNSなどを通じて同じ学科の人を探して早めに連絡を取ることもある、と後になって知りました。この時点で大学生活のスタートダッシュに遅れてしまった予感がありました。

 さすがにオリエンテーションの懇親会で無言はまずい!という焦りから、今は誰でもいいからとりあえず話しかけなきゃ・・・とあたふたしているとある人に話しかけられました。彼をA君とします。彼は僕と同じく1浪して入学したことを引き合いに僕に話しかけてくれました。同じ境遇をもつ者どうし良く話が進みました。これは今考えても幸せなことでした。それがなければ今よりひどいことになったと予想できるからです。人の名前と顔を覚えるのにいつも苦労するので、今日はこの人の顔と名前だけは絶対に覚えて帰ろうと決意して懇親会から帰りました。

 

 問題はその後です。本格的に大学が始まってから痛感したのは、講義ではどの席に座っても構わない代わりに、自分の席は自分で見つけていかなければいけないことでした。A君を見つけて隣に座っていいか訊くと、快く了承してくれました。この調子でほかの人ともうまく付き合えたらいいな、と当時は思うべきだったのです。実際はひとりの友達ができた安心感から、これでいいやとそれ以上の努力をやめてしまいました。その結果は、A君がいない般教科目では「たまには毎回違う席に座って一人でいるのも悪くない(余裕)」という謎ムーブ、学科の全体LINEグループに入っても無発言、A君との会話も大学の連絡事項や講義のプリントの見せ合いのみという、誰が見ても面白みのない無味乾燥な学生の出来上がり。サークル入部に関しては人一倍興味があり自分から情報を集めたこともあり、めでたくHijichoのメンバーになれて気兼ねなく話せる同期の友達や先輩に会えたわけですが、本来大学生の付き合いはサークルだけじゃなく学部学科にも求めていくべきです。大学生活に慣れることに必死で人間関係に気を配れなかった、という言い訳は他のグループの1回生を見れば通用しないと悟りました。

 A君は僕と違って他にも友達を作っており、そのグループで座って講義を受けているところをよく見ています。一応僕も彼に近い席に座ることが多かったですが、彼らに話しかける勇気がありません。講義外でA君に話しかけたのは彼がたまたま一人でいるときぐらいでした。次第に彼とLINEで話すことも減っていきました。

 

 

 自分はもしかすると「失敗」したのではないか、そんな懸念を深めながら前期が終わり、夏休みに入ると学科合宿という院生の方々と合同の親睦会がやってきます。現地集合強制参加、面接形式で行われる1分間の自己アピール課題に加えて宿泊地の部屋割りも当日発表という不安の塊です。真っ青な顔で電車に揺られながら着実に近づく宿泊地。穴があったら帰りたいと願う中、僕のいる列車に救いの神が現れました。例のA君です。幸い彼も一人で向かっており、そこからは二人で移動しました。到着後部屋割りが判明したら嫌でも同じ部屋の人と話せるだろうと思っていたらまさかの二人部屋、しかもその相方は荷物を置いて別のグループへ行ってしまう。こうなるとやはりA君を頼る他なく、自由時間はA君とそのグループにお邪魔させてもらいました。あのときは話しかける勇気が出せたのでしょう。(それがなぜいつもできないのか)懇親会という名のおやつパーティーで少し話した教授から、友達いないと単位落とすよ?(要約)と真顔で言われた恐怖に比べたら、1分間自己アピールの緊張なんて大したことはありませんでした。

 

 合宿が終わるとまたなんとなくA君には話しかけづらくなりました。初めはよく一緒にいたA君に対してなぜそんな態度でいるのか、その理由もこの頃には薄々気づいていました。

 

 

 後期が始まります。その頃にはHijichoでの自分の立ち位置が分かり始め、居心地がよいと思うようになりました。その反面学科での立ち位置は相変わらず宙ぶらりんで、試験の過去問すら誰かにきく勇気が出ず、Hijichoの同じ学科の先輩に頼っていました(おかげさまで試験対策は上手くいきました。大変感謝しております)。宙ぶらりん状態に慣れてしまったのか、外国語科目でほぼ毎回課される短い発音練習の相手が毎回違う人なのも当然のことでした。自分と同じくペアを探していそうな人を探す日々。

 学科内の演習科目での小論文を作るグループワークでも当然ほぼ初対面の人と組みます。ここで僕は二つのことに気づきました。一つはやはりというか、グループワークが始まるまで自分が周りからは’’ある意味’’見知らぬ人物だったことです。学術情報センターのラーニングコモンズで別のグループと一緒に小論文を書いていたとき、誰かがこんな話をしていました。有機化学Ⅰの講義であれ言ってたやつ誰やったっけ。その内容に心当たりがあり、それたぶん僕やわとうっかり声に出してしまったのです。レゴばっかりしてるからやでwと同じグループの人(その人は班活動のどこかで僕がオリエンテーションで言った自己紹介を覚えてくれていた)にからかわれました。それを聞いた話題の会話主みんなが、(ああ、あのレゴ君)という顔をしていました。自己紹介のことを思い出してくれたことは嬉しかったのですが、お互いに名前と顔が一致していないことがここではっきりと分かってしまったのがまた辛い。僕自身その努力をしていなかったので当然です。

 

 そしてもう一つ気づいたこと。それは何か用があるとき、例えば外国語の発音課題の相手探しやグループワークでの作業など必ず誰かを必要とする場合なら、誰とでも苦労せず話ができるということです。A君と話さなくなったのも特別な用事がなかったから。もし演習科目で同じグループになっていたら話す機会が必ずできたでしょう。誰かと協力する必要のある実験科目で出席番号が近い人とは気楽に話せるのも同じ理由でした。

 

 これは突き詰めると’’自分の関心がない人や事柄には全く見向きしない’’という僕の性格に辿り着きます。本当は小学生の終わりごろに担任の先生から近いことを指摘されたことがあり(これは話すと長くなるのでまたの機会に)、それから全く反省せず大学生になっていた。小学校から中学校、高校と学年が上がるごとに人間関係が固定されていくのは自然なことで、新しい友達が増えにくいのは当たり前、予備校でほとんど一人でいたのはみんなが勉強しに来ていて友達作りなんてしないから、と言い訳に言い訳を重ねてきました。今まで自分に親しくしてくれた人たちはみんな向こうから声をかけてくれた人たちで、自分から声をかけて親しくなった人は何人いるでしょうか?数えようとして辛くなりすぐにやめました。

 

 大学生活1年目が終わりを迎えようとしています。サークル活動以外はいつも一人なのもいいかげん慣れてきました。むしろこれが普通なのか?人間みな一人・・・・・?????たまたま自分の学科に目立つグループが多いだけ?

 

 

 何がいけなかったのか。

 

 これを書いている間もずっと考えていましたが、うまくまとめることができませんでした。しかしながらひとつだけははっきりと言えることがあります。それは「自分以外の誰か、できれば多くの人に関心を持って接し、必ず自分から声をかけて、あなたと親しくなりたいという態度を示すこと」が大切だということです。実行するには大変な勇気がいると思います。声をかけた人みんなが快い返事をしてくれるわけではありません。なら次の人に話しかければいい。嫌がられたらすぐにやめればいい。0が-1になることよりも、0が0.1や0.2にならず0のままでいることを恐れるべきだった。

 

 

 以上が僕の大学1年目の体験です。改めて文字に起こすとそのときに感じた辛さと後悔がもう一度襲ってくるようで、なかなか堪えるものがあります。しかし自分が2年目にやらなければならないこともこれで明確になったと思います。まだ大学生活は3年近く残っています。何かを始めるのに遅すぎることはありません。これを読んでくださった方が、大学生活に限らず春からの新生活が良いものになることを願っています。

 

 

 そして春から大阪市立大学に来られる新一年生のみなさまへ。

 こんな失敗をした橋本に興味がございましたら、ぜひHijichoの部室へお越し下さい。思ったこと、感じたことを文字にすること、そしてそれが誰かに伝わったときは大きな喜びがあります。それを「新聞」という手段で達成するのが我々’’Hijicho’’の活動です。一緒に新聞をつくりませんか。

 

 よろしくお願いします。

 

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